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《TBSラジオが社長派vs.反社長派で分裂危機》“パワハラ問題”で番組降板の伊集院光の「反骨」と水面下で進む「怪文書準備」の真相とは

《TBSラジオが社長派vs.反社長派で分裂危機》“パワハラ問題”で番組降板の伊集院光の「反骨」と水面下で進む「怪文書準備」の真相とは

2022/02/17
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新社長就任後に報じられた伊集院のパワハラ疑惑

「いまの三村孝成氏が社長となり、いわゆる番組改革が始まった。久米宏さん、荒川強啓さん、宮川賢さんといったTBSラジオの人気パーソナリティたちの番組を次々と終了させていったんです。三村社長は、広告会社からJ-WAVEを経て40代でTBSラジオに入社した人物です。リスナー間でいわれる“TBSのFM化”はそれも大きいのだと思います」

 三村社長の改革はほかにもあった。2カ月にいちどのスペシャルウィークと呼ばれる『聴取率調査週間』からの撤退も断行したのだ。

「各局が豪華ゲストを呼び、リスナーに賞金や商品を配る期間です。伊集院さんはスペシャルウィークと長年大事に付き合い、毎回商品を提供してもらっていたスポンサーさんがいたんです。だから鶴の一声の“撤退”にはすごく困惑をしていました。結果、伊集院さんは社長の意向に反して、スペシャルウィークとは関係ないとしながら同時期にリスナープレゼントを続ける決断をした。

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 その後、伊集院さんと深夜番組や以前放送していた『日曜日の秘密基地』などを担当し信頼関係にあったプロデューサーA氏が異動となり、Bプロデューサーに替わりました。どうもそのBさんと伊集院さんはしっくりいかなかったようです」(別のTBSラジオ関係者)

©文藝春秋 撮影/宮崎慎之輔

 B氏がプロデューサーに就任した後、昨年9月に「女性セブン」が報じたのは、伊集院のパワハラ疑惑だった。

『ホリプロだけは絶対に選ばない』

「月曜日アシスタントの新井麻希アナに対して、そして番組スタッフに対しての高圧的な態度が問題視されているというものでした。プロフェッショナルな仕事を求める伊集院さんの厳しさはたしかにあります。時代の流れもあり、パワハラだとみる人も確かにいます。

 だが、それはいわゆる一部の“社長派”に多いんです。Bプロデューサーも社長に仕事を高く評価された“社長派”です。伊集院さんは、『偏った情報がこういう露出をするのか』とショックを受け、胃腸炎にまでなってしまった」(同前)

 

 ラジオへの想いが人一倍強く、朝の帯番組と月曜の深夜番組の両立を続けてきた伊集院だったが、「信頼がなくなったら続けることは難しい」と昨年秋に降板を申し出た。

「“反社長派”が伊集院さんを慰留する一方、昨年12月にBプロデューサーが番組を離れました。本来だったらありえない時期です。Bさんは、『伊集院氏がパワハラをしていた証拠がある』と音声を持っていることをほのめかしていました。社長にもそれを伝えたんだと思います」(同前)