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「私たちの未熟さ」

 その場で配られた別紙には、眞子さまと圭さんの「お気持ち」が綴られていた。

〈色々なことを急ぎ過ぎていたのだと思います。(中略)2人で結婚についてより深く具体的に考えるとともに、結婚までの、そして結婚後の準備に充分な時間をかけて、できるところまで深めて行きたいと思っております。本来であれば婚約内定の発表をするまでにその次元に到達していることが望ましかったとは思いますが、それが叶わなかったのは私たちの未熟さゆえであると反省するばかりです〉

 眞子さまご自身が書かれた文書だった。前出とは別の秋篠宮家関係者は、眞子さまとご両親の認識の違いはこの頃からあったと言う。

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「眞子さまは、この文書の通りスケジュールだけが問題だと思われていた節があります。しかし秋篠宮ご夫妻は、圭さん関連の報道を問題視していました。ただ、眞子さまに対しては、あまり深刻な話はせず『1度立ち止まって考えてみては』といった感じで説得したようです。当時はまだ金銭問題の詳細も確認中で、これほど長引くとも考えていなかったのでしょう。金銭問題を解決しないとダメだという厳しい話もしていなかったのです」

2020年、秋篠宮さまお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供

 この後、秋篠宮ご夫妻は、結婚に反対する意向に傾いていったとみられる。もちろん圭さん関連の報道の影響は大きかった。だが、それだけではなかったと秋篠宮家関係者は打ち明ける。

「秋篠宮ご夫妻は、圭さんのことで複数回皇居を訪れ、上皇上皇后ご夫妻と4人で話されたと聞いています。美智子さまはそのとき、秋篠宮家としての見解を出して国民に説明したほうがいいとご意見を述べられたようです。美智子さまは1度ご判断されると、繰り返しおっしゃる方。秋篠宮さまは、実の母親ですから慣れていらっしゃいますが、時に厳しい言葉もあったようで、紀子さまはそれを重く受け止められ、落ち込んでおられました」

 こうした状況を裏付けるように、延期の発表から2カ月後の18年4月、上皇上皇后と親しい友人の1人は小誌に対してこんな話をしていた。

「紀子さんと美智子さんの関係がいま微妙になっている。数年前までは、紀子さんはどんなことでも美智子さんに相談されていたのだが……。初孫の眞子さんは、陛下にとって特別。陛下が眞子さんのお話をされるときは、声のトーンが1段上がるのがわかるほどだった。

 お二人とも眞子さんのことはとても心配されている。英国留学中に眞子さんのところへ小室さんが訪ねて行ったという記事もあったが、実際のところ、眞子さんと圭さんの関係はどうなっているのだろう? 本当に2人は向こうで会ったのか、わかったら教えてほしい」

 眞子さまの婚約延期について、宮内庁が上皇上皇后(当時の天皇皇后)のお考えを公表したのは、この友人の話の約1カ月後のことだった。

(なお、2021年10月26日に秋篠宮家の長女眞子さまは降嫁され、「小室眞子さん」となっている。本記事はご結婚までを「眞子さま」、結婚後の文脈は眞子さんの表記を採用している)

【後編を読む】「小室家から辞退することを期待していた」不信感を募らせる秋篠宮ご夫妻と、小室家側に立った眞子さまとの間に亀裂を生んだ2年間の“内実”

秋篠宮家と小室家 (文春新書 1350)

文藝春秋編

文藝春秋

2022年2月18日 発売