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「ヤバい! 仕事なくなる」と滝から飛び込んだことも…「芸人さんみたいになりたいの?と」熊切あさ美(41)が語る、体を張りすぎていた“あの頃”

熊切あさ美さんインタビュー #1

2022/03/19
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ーー現場に入ってからのマインドも変わりましたか? 

熊切 当時は「じゃあ、こういうポーズして」と言われるがままにやっていたんです。四つん這いとか“だっちゅーの”的なものとか、ポーズのパターンも決まってたけど、最近のグラビアを見てみるとバリエーションが豊富で。16年ぶりだった「Bare Self」の時は、それもあってすごい緊張しちゃって。 

 撮影してくださったカメラマンの橋本(雅司)さんが、表情が柔らかくなるまでいろいろと撮ってくれて。「自分のやりたいポーズがあれば言って」とも仰って、私の意見も取り入れてくれたし。それでも、初めてのグラビアより緊張しました。だって、「芸歴20年を過ぎてるのにこれ?」って思われるのもちょっと切ないし。 

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「あさ美はこう思います!」がっつきすぎたチェキッ娘時代

ーーチェキッ娘のメンバーとしてデビューされていますが、当時は事務所やスタッフに「前に出ないと消えちゃうよ」と言われて従っていたと。でも、その通りにしていた子たちは数年後に消えていたと仰っています。がっつき度は、相当なものだったのですか? 

熊切 メチャメチャがっついてました。はじめの頃は自分から出ていけなかったんですけど、「名前だけでも覚えてもらえなければ、本当に消えていっちゃうよ」とマネージャーさんやプロデューサーさんたちが言うのをたびたび聞いていたんです。 

 もう、どうしていいかわかんなくて、とにかく「あさ美は、あさ美は」って自分の名前を連呼してました。「あさ美はこうだと思います!」みたいな(笑)。それでチェキッ娘を卒業してからパッと周りを見回したら、元チェキッ娘で芸能界で活躍し続けてるのがおとなしかった子たちばっかりだったんですよ。 

ーー「アレ?」と。 

熊切 数年経ってアイドルやタレントさんが100人くらい出演するバラエティに呼んでもらったときも、前列に座れてる人ってがっつかない人ばっかりだったんですね。 そこでようやく、それをやってたらダメなんだと思うようになりました。

 

 人の言葉をちゃんと聞いていて、振られたときに答えられる人じゃないと。もちろん、番組によっては前に出ないといけないんですけど。 

「崖っぷちアイドル」として体を張るように

ーー「前に出ていることに疲れていた自分がいた」とも振り返っていますが。 

熊切 “崖っぷちアイドル”として仕事をいただいていた頃ですね。2002年に「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ)に出させていただいて、そこで「崖っぷちアイドルです」と言ったのがきっかけでさんまさんがいろいろと面白くいじってくれたんですよね。 

 そこから、バラエティや旅番組のレギュラーをいただくようになって。忙しくさせてもらっていたんですけど、現場やロケに来た子が「これできません」と土壇場で断ったりすることが結構あったんです。