かつては“崖っぷちアイドル”として活躍し、最近は16年ぶりの写真集「Bare Self」の2度目の重版が決まるなど、グラビアタレントとして再び脚光を浴びている熊切あさ美(41)。
そんな彼女に、十数年ぶりに戻ってきたグラビアの現場、がっついていたという“チェキッ娘”時代、“崖っぷちアイドル”としてブレイクしたがゆえの苦悩などについて、話を聞いた。 (全2回の1回目/2回目を読む)
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勘違いしてしまい…久しぶりのグラビアでの“ハプニング”
ーー2020年6月に16年ぶりの写真集「Bare Self」を発表。昨年12月に「蜜の香り」、今年1月には同じ事務所に所属する熊田曜子さん、塩地美澄さんと共演の「美のトライアングル」と、立て続けに写真集をお出しになっています。現場では“隔世の感”みたいなものがあったのではないですか。
熊切あさ美(以下、熊切) グラビアをやらなくなっていた頃は、写真集や雑誌のチェックをしていなかったんですね。「もう、自分にはできないだろう」と考えてたので。
いまの事務所に入ってから、バラエティやグラビアのお仕事が増えたんですよ。それでグラビアのカメラマンさんと久しぶりにお会いしたら、「2、3年ぶりに『久しぶりだね』っていうのはよくあるけど、16年ぶりに『久しぶりだね』って現場で会うことって本当にないんだよ」って言われて。なんだか、しみじみしたし、そういう再会もできてよかったって。
ーー機材なども大きく変わったと感じたのでは?
熊切 16年前はデジタルがなかった頃ですからね。わたしたちの頃は、チェック用に撮るポラロイドを「タバコ1箱くらいするからね」なんて言われて記念に渡されて帰ったんですけど、いまはカメラで撮ったらすぐモニターで確認できますもんね。ストロボもワイヤレスになってるし……。
昔は修正なんてお金が掛かるから、一切やってもらえなかったですよ。でも、いまはどこかにぶつけたアザとかがあっても「消せるから大丈夫だよ」って。こっちは「え? 経費大丈夫かな」ってなっちゃって(笑)。
ーースマホのアプリでも写真加工できますしね。
熊切 自分で加工して、インスタとかにあげてるタレントさんやモデルさんもいますもんね。すごいですよね。で、話を聞くと後ろに写ってるものとかも消せるっていうんです。「え~、大丈夫なんだ」と思って。昔は背景を気にして撮っていたから、そんなとこも昔とは違うなって。
ーー十数年ぶりでも現場に入ったら、勘はパッと戻ってきましたか。
熊切 久しぶりすぎて、レフ板の上に立っちゃいました(笑)。昔はなかったような大きいレフ板を敷いてくれたので、その上に立つと反射して白くなるのかなと勘違いしちゃって。みんな引いてる感じで、「ヤバいな」って(笑)。
ーー39歳から再びグラビアのお仕事をされるようになったわけですが、やはり10代、20代の頃とは向き合い方は違ってきますよね。
熊切 まったく違います。やっぱり若い時って、「もう次は無いかもしれない」とは考えないから、撮影前にダイエットなんてしなかったんですよ。グラビア撮影中にポテチ1袋とかクッキー1箱とか、当たり前だったんで。
今も、食べないダイエットは本当にできない。私、いまの楽しみって食べることしかないんで(笑)。だから、トレーニングだけは常にして、撮影開始ギリギリですぐにお腹を絞れるようにしてます。