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「混雑していて、ちっとも予約が取れない…」現役美容師が教える、“正しい美容室の通い方”

2022/03/06
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 また、徐々に暖かくなってきて、上着を脱ぐ時間が増えたり、春を意識しファッションの色使いが華やかになってくる頃でもあり、春に向けたヘアスタイルにシフトする方も増えます。

【4、5月】新生活、ゴールデンウィーク

 4月は生活のスタイルが変わりやすい時期。春休みが終わると、新生活の忙しさから、順応するまで「美容室に行く」ということが選択肢に上がらない方も多いようです。

 また、新天地での美容室探しをする方も増えるため、新規のお客様が増えやすい時期でもあります。

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 5月といえば「ゴールデンウィーク」。レジャーや旅行を優先するため、美容室に行くのは初日か最終日になりやすいようです。対して、美容室側からすると「中間の期間」の人の入りが読めないのが特徴です。“天気が悪い”などの理由で人出がレジャーに向かないと、美容室は混みやすい傾向があります。

 また気温が上がってくる時期なので、特にメンズは短めにする人が増え始めます。

©iStock.com

【6、7月】湿気でウネウネ

 この時期は、兎にも角にも、髪の毛の大敵「湿気」に振り回される時期です。湿気によって髪はウネウネ、「膨らむ髪をなんとかしたい」「髪がまとまらなくなった」と、美容室に向かう人が増えます。

 特にストレートパーマをする方が増え、また、夏を意識したヘアスタイルの需要が増えます。そのためハイトーンのヘアカラーをしたりと、“滞在時間”が長い施術を希望する方が多くなります。

【8月】夏休み。日焼けと浴衣

 夏休み中はお盆時期の帰省、旅行などが優先されるため、閑散としやすいです。そして家族連れでの来店で子どものカットが増えたりするなど、客層が変化します。反対に、ママ層の来客は減ります。「家族が一日中家に居るから、それどころじゃない」と、切実な声が聞こえて来ます。

 季節柄、夏祭りの浴衣の着付やヘアセットの需要もあります。メンズの刈り上げでは首元に日焼け痕がくっきり残る方がいたり、美容室にとっても季節を感じることができる、華やかな時期です。

【9、10月】秋を先取り。でもまだまだ暑い

 新学期が始まり、子どもの夏休みから解放されたママが多くご来店されます。「シルバーウィーク」はゴールデンウィークと同様の理由で、忙しくなるのかが読みにくいです。

 この時期は秋ファッションを意識して、暗めのブラウントーンの色味が人気になりますが、実際にはまだまだ暑い日が続きます。そして羽織り物の時期が短いように、秋っぽさは一瞬で去ってしまいます。

【11、12月】過ごしやすい11月と、師走

 11月は過ごしやすい日が続くものの、美容室は全体的に停滞します。冬支度に、長めのヘアスタイルを選ぶ方が多くなります。マフラーを巻きやすくしたい、とボブスタイルを選ぶ方も多いです。

 12月は、帰省を意識した駆け込み需要が起きます。「年越しはキレイにして過ごしたい」といった心理も働いているようです。

 上旬は師走でお客様のお仕事が忙しいためか、特に下旬は混み合いやすく、予約が年内に取れない事も往々にしてあります。受け取ったボーナスを、美容室での“プチ贅沢”に使う方も多いです。一方で24日・25日当日の「クリスマス需要」はあまり無く、家族や大切な人と過ごすためか、夕方以降の予約が少なくなりやすいです。

 いかがでしたか。是非ご来店の参考にしてみてください。

「混雑していて、ちっとも予約が取れない…」現役美容師が教える、“正しい美容室の通い方”

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