世界的には大麻の合法化も進むが...
こうした“滑り込みセール”をしているのは、RYKEY氏だけではない。通販サイトで検索すると、《HHC規制入りました ^_^ 1本5600円》という商品名の後、《売り切れました》の文字が続く。SNSでは《規制前のHHC祭り》《涙のお別れ》といった言葉が飛び交っている。
HHCの法規制について、これまで取沙汰されることはほとんどなかった。そのため商機を見出し、HHCを吸うことができる専門店もが開店し始めていた。今回の法規制は、そんな矢先のことだったようだ。業界関係者が話す。
「HHCは人気で、常に品薄状態が続いていました。製品は主に北米や欧州などから輸入されてきます。HHCは1月末頃から段々と存在が知られてきて、都内にも『3000円吸い放題』とかのカフェがオープンし、ここでもHHCを購入することができました。2月頃からは都内以外にも、同様の店があるとチラホラ聞くようになりましたね。
利用者が店にDMを送って予約をとる、完全会員制でした。もちろんホームページもなければ、店名もない。20種類ぐらい吸い比べができて、キャバ嬢風の女性からスーツ姿の1人客まで大賑わいでした。私の知っている店は結局、流行り過ぎて90分制になったくらいですよ」
しかしこの流行には危機感も持っていたという。
「効きが良く、このまま流行したら、キマった状態で運転する奴とかも現れ、いつかデカい事件事故が起きるだろうと思っていました。規制は時間の問題でしたが、それにしても想像以上の早さです。
合法のモノは他にもあるので、また政府との“イタチごっこ”が続くかもしれませんが、今後も規制は早いでしょう。状況を注視していきたいと思います」
これまでにも「危険ドラッグ」など、薬物は形を変え、そのたびに規制されてきた。世界的には大麻の合法化も進むなか、日本の薬物規制は今後どのような道を歩んでいくのだろうか。
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