私から誘うのをやめてみたら…
――彼を誘っても断られてしまったと。
ゆか 仕事が忙しい時期ではあったので、しょうがないかと諦めていました。私が相談しても真剣に取り合ってくれなかったので。
結婚して2年経った時に、犬を飼い始めたんです。犬に愛情をかけることで、自分の中の母性みたいなものが満たされてしまって、セックスレスの悩みが薄れていったんですよね。
その頃から、私から夜誘うのをやめました。毎晩のように彼に求めていたんですけど、それを一切しなくなったら、彼の方から「今日しようよ」って誘ってきて。数年ぶりに夫から誘ってきたので、すごく嬉しかったんですけど、彼からの誘いは拒否しました。私がセックスレスで悩んでいた時は全く見向きもしなかったのに、急に誘ってくるのがむかついて。復讐です(笑)。
――立場が逆転するんですね。それでセックスレスは解決したんでしょうか。
ゆか あ、それ以来彼とはセックスしていないです。
――彼からの誘いは断り続けていると。
ゆか はい。現在までの9年間断り続けています。
――なぜでしょうか。
ゆか うーん。意地ですね。自分の辛かった気持ちを夫にも感じて欲しくて。
――禊にしては、長すぎるように感じますが。
ゆか そうなんですよ。自分でも9年は長すぎると思います。でも、じゃあセックスしようかという気持ちにはまだならないんです。それに立場が逆転したことで、自分が優位に立っている状況も結構いいなと思っています。
あやまん監督には「はたからみると、ゆかちゃんがセックスレスを武器に旦那を操っているよね」と言われました(笑)。私が断ってからは、彼が「ゆかちゃん、ゆかちゃん」って追いかけてきてくれて、結婚当初とは立場が逆なんです。
――彼は「セックスレス」で悩んでいないのでしょうか。
ゆか 諦めていると思います。私が子宮頸がんで手術したこともあって、体を労ってくれていますし、今はもう子どもが産めなくなってしまったので、そこまで誘われることもないです。