1ページ目から読む
2/2ページ目

女児の母親は「この男が娘を触ったかと思うと……」

 検察官は「悪逆非道」と強く非難して死刑を求刑。だが、被害者が1人で、計画性が認められなかったことなどから、過去の判例を基に無期懲役の判決が下った。判決後、裁判員らは「個人的には遺族と同じ気持ち」「基準を見直していかなければならないのでは」と苦悩を率直に語った。

 小林の母親は法廷で「死んでお詫びするしかないと思った」と取り乱し、女児の母親も被告を前に「この男が娘を触ったかと思うと頭がおかしくなりそうだ」と怒りに声を震わせた。

女児の父は「人間として最低限のことが欠落」と小林を非難 ©共同通信社

「終わってみれば小林が感情を見せたのは最終陳述のときくらいでした。『罪を償う』と涙声で頭を下げていましたが、説諭の通り、心からの反省とは伝わりませんでした」(前出・記者)

ADVERTISEMENT

 判決後、女児の遺族はこうコメントを出した。

「被告人がこれからも生きていく理不尽は納得できない。加害者に寛大な司法に憤りを感じている」

 この男が反省する日は、本当に来るのだろうか。