眞子さんについては「末永いお幸せをお祈りしております」
会見で愛子さまは、自身の「結婚」に関してこう述べた。「私にとってはまだ先のことのように感じられ、今まで意識したことはございません。理想のお相手については、特別これといったものはございませんが、一緒にいてお互いが笑顔になれるような関係が理想的ではないかと考えております」。眞子さんの結婚についての質問には、「私から発言することは控えさせていただきたいと思います」とした上で、「従姉妹(いとこ)として、末永いお幸せをお祈りしております」と祝福された。
自身の将来にかかわる政府の検討については、会見で愛子さまが思いを吐露するような発言はなかった。大手メディアで構成される宮内記者会も、会見で有識者会議と絡めた質問は全くしていない。ノーコメントであることが想定されるため、質問を控えたのかもしれない。
皇室制度変更の動きに対する「揺れるお気持ち」はうかがい知れなかった一方で、皇族としての自覚をうかがわせる発言は随所にみられた。
中でも印象的だったのは、「皇室の一員としての在り方をどのように学んでいるか」と問われた際に、「上皇陛下が折に触れておっしゃっていて、天皇陛下にも受け継がれている、“皇室は、国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にしながら務めを果たす”ということが基本であり、最も大切にすべき精神であると、私は認識しております」と答え、実例として、被災地に心を寄せることを挙げられたくだりだ。
上皇陛下が大事にしてきた思いが、天皇陛下から新しい世代に受け継がれる。こうした皇室の伝統の重みを愛子さまが理解し、尊重しようとしていらっしゃることが国民にも伝わったのではないか。
愛子さまがマイクを通し、国民に肉声を届ける機会は今回が初めてだった。どのような声で、どのような言葉を語るのかと注目を集めた会見は30分ほどであったが、真摯な発言で、国民の「期待」に存分に応えられたといえるだろう。