Q ジンバブエのムガベ大統領が辞任。独裁からの脱却は?

 1980年のジンバブエ独立以来、37年にわたって政権の座にあったロバート・ムガベ大統領が辞任を表明しました。しかし次期大統領のムナンガグワ氏は、ムガベ大統領のときの副大統領です。独裁からの脱却は実現できるのでしょうか?(60代・女性・主婦)

A 独裁者が辞任したからといって、次の指導者が民主主義者とは限らないという典型でしょう。

ジンバブエのロバート・ムガベ前大統領 ©共同通信社

 副大統領のニックネームは「クロコダイル」つまりワニです。したたかで長生きという意味で、こう呼ばれているそうです。

 たしかに独裁者の下で長生きしてきましたし、したたかにトップの座を確保しました。

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 彼は、ムガベ大統領の下で反対派弾圧にも関与しました。独裁者が辞任したからといって、次の指導者が民主主義者とは限らないという典型でしょう。

 ただし、過去にはミャンマーのテイン・セイン大統領のように、軍事独裁政権の後継者として大統領になりながら、アウンサンスーチー氏の復権を認めるなど急激な民主化を進めた人物も存在します。

 国際政治では何が起きるかわかりません。「独裁者の下にいたから独裁者」という見方は、ひとまず脇に置いて、今後を見守りましょう。

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