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 たとえば、日本人はオーディション会場に落ちていたゴミを自主的に拾うような人が多いですよね。それはpolite、礼儀正しいねと言われます。でもpoliteだけでは、採ってもらえません。だから、統一感を出しつつ、プラスαでpoliteな部分、きちんとお礼を言うといった日本人らしい気遣いもあると良いと思います。

選考に1カ月、ルックスやふるまいに厳しいチェックが

――35歳でチャレンジをはじめて、最終的に現在所属する「ベンガルズ」に合格したのが39歳。毎年どんなことを克服してオーディションに臨んでいたのでしょうか。

山口 最初の年は1回目の選考で、具体的にどこをなおすべきなのか、答えを見つけられないまま終わってしまい、かなりへこみました。

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 オーディションはファーストラウンド、セカンドラウンド、ファイナルラウンドと選考を重ねていくんですが、チームによってはファイナルラウンドにブートキャンプがあったり、何回も面接があったりとさまざまです。

 また、オーディション全体が3日で終わるところもあれば、ベンガルズのように1月かけるチームも。審査の期間が長いチームは、その間の振る舞いもずっとチェックされます。

©文藝春秋

――ルックスだけでなく内面も見ていくような感じなんですね。ちょっとミスコンっぽいです。

山口 似てると思いますね。チームワークが大切なので、皆とコミュニケーションできているか、地域活動でファンの人と話せるかといったようなことも全部見られています。もちろん、メイクの仕方やファッション、体型などもくまなくチェックされます。

 しかも、面接では言葉でアピールしなければならないのですが、英語が母国語ではないので、最初はうまく受け答えができない。

 回を重ねてからは、東京のことやこれまでのキャリアをプレゼン資料に事前にまとめて、言葉のハンデを補うようにしたら好評でした。サラリーマン時代、仕事でプレゼン資料をよく作っていたので、そこからアイディアを得たんです。

――そして挑戦を始めてから4年、ついにベンガルズから「採りたい」と言ってもらえたんですよね。

山口 そうなんです。ですが、そのときは入団はかなわなかったんです。