〈あらすじ〉
12歳の少女ティンヤ(シーリ・ソラリンナ)は、広々とした邸宅で、両親と弟と暮らしている。母親(ソフィア・ヘイッキラ)の生きがいは、笑顔が溢れる家族の動画配信だ。ティンヤは母の期待に応えるために、毎日体操の練習に励んでいた。ある日、ティンヤは森で奇妙な卵を発見し、家族に内緒で温め始める。母からのプレッシャーに押し潰されそうになった頃、ティンヤは母の浮気を知る。日々巨大化していた卵は、傷ついたティンヤの涙に濡れた瞬間に孵化をする。その日からティンヤの周りで次々と事件が起こり、家族の真の姿が明らかになる。
〈解説〉
長女が育てた卵が一家に惨劇を引き起こすホラー映画。監督は本作が長編デビュー作となるハンナ・ベルイホルム。91分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆明るく平穏な幸せ家族と怪しい生きものという対比だが、案外、怪しさ薄くペットのよう。そこが、楽しめるかどうか。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆新種のミッドナイト・ムービーを期待したが、当て外れ。感受性の底に鈍い部分があり、演出の手腕に修練が感じられない。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆瀟洒な一軒家が美しいだけに母親の欲望が悍ましい。少女の無垢な想いが魔物を呼び寄せたか。12歳の体には目が釘付け。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆北欧式のペールトーン美術の中で生理を逆撫でする悪趣味描写が炸裂。少女の心の腫瘍のように不気味に育つ巨大な卵!
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洞口依子(女優)
★★★★☆少女性の振れ幅のグロさ。ホラー好きには懐かしいタッチ。特に80年代を想起するクリーチャーデザインを楽しんだ。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『ハッチング―孵化―』(フィンランド)
4月15日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
https://gaga.ne.jp/hatching/