〈あらすじ〉

クリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)の映画監督カップルが、アメリカから北欧のフォーレ島を訪れる。創作活動にも互いの関係性にも停滞感を抱いていた2人は、敬愛するイングマール・ベルイマン監督が作品を撮影し、晩年を過ごしたこの島からインスピレーションを得ようとしていた。数日が経ち、クリスは自身の実らなかった初恋を投影した脚本を書き始める。主人公の映画監督エイミー(ミア・ワシコウスカ)は、友人の結婚式のためにフォーレ島に3日間滞在する。そこで10代の頃に激しい恋に落ちたヨセフ(アンデルシュ・ダニエルセン・リー)と再会し……。

〈解説〉

停滞中のカップルのひと夏を、スウェーデンの離島を舞台に劇中劇を交えて描くドラマ。監督・脚本は『未来よ こんにちは』のミア・ハンセン=ラブ。113分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆青い海、緑の木立、白壁の家。夏でも清涼感が漂う風景に目を奪われる。ベルイマン映画への崇拝よりも観光気分で観た。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆ひらめきを求めつつ静寂の掌に捕えられてしまったか。眼に残る映像はあるが、それがときおり停滞の言い訳に見える。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★☆☆☆ベルイマン作品のロケ地やフォーレ島の自然や文化を無料で探索できるプロジェクトを紹介。それによりかかった物語。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★巨匠へのオマージュ、と言っても批評的な視座がある。慎ましい力強さ。苦みに満ちた聖地巡礼が解放の旅に移行していく。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆夏の海辺になんて美しい2人。主人を失ったあの部屋。本作を通じてベルイマンの気配を感じられる監督の手腕に微笑。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2020 CG Cinéma - Neue Bioskop Film - Scope Pictures - Plattform Produktion - Arte France Cinéma

『ベルイマン島にて』(仏、ベルギー、独、スウェーデン)
4月22日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
https://bergman-island.jp/