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マリウポリTV社長 ニコライさん:
私もロシア軍が化学兵器を使用したと聞いています。ただ、詳しい情報は分かっていません。

そうした中、地元メディアは、「サリンの可能性がある」と報じました。しかし、ウクライナ当局は、化学兵器による攻撃を確認したとの情報はないと発表。ロシア側も使用を否定していて、情報が錯綜している状況です。果たして、化学兵器は使われたのでしょうか。
気になる情報が1つあるといいます。

ロシア国内の報道によると、ウクライナ東部を拠点とする、親ロシア派の武装勢力が11日、「アゾフスターリ製鉄所に最大4,000人のウクライナ兵がいる」と発表。「製鉄所を封鎖し、すべての出入り口を探し出す。その後は化学部隊が敵をいぶり出す方法を見つけるだろう」と話し、製鉄所を制圧するために化学兵器の使用を示唆。しかし、12日になり一転、これを否定しました。

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仮に化学兵器が使われたとするならば、それがサリンの可能性はあるのでしょうか。
めざまし8は、化学物質の毒性に詳しい産業医科大学の上野晋教授に話を聞きました。

 

産業医科大学 上野晋教授:
神経剤、サリンにしても呼吸器に横隔膜や肋間筋というのがありますが、呼吸器の運動が阻害されるので息がしにくくなります。

サリンが使われた場合に起きることが多いのが呼吸不全。ただ、その症状だけで、サリンと断定することは難しいといいます。

産業医科大学 上野晋教授:
サリンの場合、呼吸不全の前に軽症の方でも出やすい症状が「瞳孔が縮む」目の前が急に真っ暗になる、これがまず出やすいと言われています。そのあと、分泌物が多くなるのでよだれ、鼻水、汗などの量が多くなる。これらの呼吸不全以外の症状について、医師が確認する必要があるといいます。
では、医師が診療できる体制が、ウクライナ国内にあるのでしょうか。

4月2日までウクライナで、医療支援を行っていた国境なき医師団の門真秀介さんは…