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連載文春図書館 ベストセラー解剖

「子どもの言葉の遅れを心配していたけれど…」およそ10人にひとり、“左利き”の潜在的な能力とは?

『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』(加藤俊徳 著)――ベストセラー解剖

2022/04/20
『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』(加藤俊徳 著)ダイヤモンド社

 およそ10人にひとりの割合でいる左利きの脳の仕組みに迫り、話題を呼んでいる本書。右脳と左脳の役割は異なり、おもに右脳は非言語系を、左脳は言語系を司っている。左利きは右脳を日常的に刺激しており、それが左利きの潜在的な能力に結びついているという。

 1万人の脳を見てきた医師の著者も左利き。脳科学的なエビデンスに基づき、左利きは右利きに比べて言葉を使って考えをまとめるのは時間がかかるものの、直感力や独創性には優れていると解説する。

「私自身も左利きで、子どもの頃から話すことが苦手でした。社会人になり、会議の席などで、アイディアは浮かぶのにうまく伝えられないことにコンプレックスを感じていたんです。でも利き手による脳の発達の違いを知り、同じように悩んでいる左利きの人に伝えたいと考えました。その思いがブレないよう、右利きの人にも読んでほしいという欲は捨て、左利き当事者だけに向けて作りました」(担当編集者の吉田瑞希さん)

 各章末には左利きが左脳を鍛え、より一層右脳を伸ばす脳トレも紹介。左利きの子どもを持つ親や、クロスドミナンス(用途によって利き手が異なる人)の読者も得ている。

「『子どもの言葉の遅れを心配していたけれど、本書を読んで安心できた』という嬉しい感想も届いています」(吉田さん)

2021年9月発売。初版6000部。現在9刷15万部(電子含む)

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