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理解してもらうために日誌をつける
気象病という概念が、医師の世界でもまだ広く認知されていない点も、大きな障壁になっています。
天気によって悪化する症状の根底には、その人がもともと抱えている慢性痛や不調があるケースが多いため、悪化の原因を「天気だ」と特定するのが難しいからです。症状が気圧の変化の影響を受けている可能性があったとしても、それを証明することができない。雨が降ると頭痛がひどくなるといっても、因果関係がはっきりとわからない。そう考える医師は多いです。
一般的な検査を受けても、異常がまったく見つからずに、不定愁訴のひとつとして片づけられてしまうこともあります。
場合によっては、 「心の問題」とみなされ、メンタルクリニックを紹介されて「うつ病」という診断が下されてしまうこともあります。
では、天気による体の不調をわかってもらうためには、どうしたらいいか?
まずは、どんな天気のときにどんな痛みの症状が出るのかについて、部位、程度、時間帯など、具体的に日誌をつけましょう(日誌のつけ方の詳細は後編でご紹介します)。そしてそれを持って、かかりつけ医に相談してください。
また、頭痛外来や慢性痛専門外来などには、気象病に理解のある医師が多いので、そこで診てもらうのも選択肢のひとつです。症状を改善に導く、有効な治療とアドバイスをきっと提供してくれると思います。