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 兄のバークを疑う声もあがった。検死の結果、ジョンベネの胃袋からパイナップルと思われる未消化のフルーツが見つかったことから、寝ていたジョンベネはその後目覚めてキッチンに行き、テーブルに置かれていたパイナップルを食べたと考えられた。

 パイナップルが入っていたボウルにはバークの指紋がついていたため、自分のパイナップルをジョンベネに取られたことを怒ったバークがジョンベネに暴力をふるったのではないかという見方がされた。また、パッツィーはジョンベネを美少女コンテストで優勝させることばかりに一生懸命で、アテンションを注がれていなかったバークは疎外感を覚えていたことも指摘された。

事件の4カ月後、メディアの取材を受けるジョンベネの両親 ©getty

犯人のDNAと家族のDNAは一致せず

 1999年には、コロラド州の地方裁判所の大陪審が、ジョンベネの死は両親が何者かに誘拐される形でジョンベネを放置した結果であると判断、虐待罪でジョンとパッツィーを起訴するよう促したが、検事は証拠不十分という理由で起訴を見送った。

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 家族にかけられていた嫌疑は、2008年7月に晴れることとなる。ジョンベネの身体や下着についていた体液から採取された、犯人のものと思われるDNAが家族のDNAとは一致しなかったからだ。しかし、潔白が証明されたことはパッツィーの耳には届かなかった。2006年、パッツィーは乳がんで他界していた。