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『金田一少年』人気絶頂の裏側で…「これじゃいけない」初代ヒロイン・ともさかりえ(42)が10代で直面した“岐路”

2022/04/24

 日本テレビ系のドラマ『金田一少年の事件簿』の新シリーズがきょう4月24日よりスタートする。本シリーズで5代目となる主人公の金田一一を道枝駿佑(なにわ男子)が、一の幼馴染の七瀬美雪を上白石萌歌がそれぞれ演じる。

 人気マンガだった同作が初めてドラマ化されたのは、いまから27年前の1995年である。4月に放送されたスペシャルドラマが好評で、夏には連続ドラマ化された。翌夏にも連続ドラマの第2シリーズが放送され、1997年には映画第1作『劇場版 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』も公開されている。

ともさかりえ ©文藝春秋

 いずれの作品も主要キャストは変わらず、主演を当時売り出し中だったKinKi Kidsから堂本剛が務め、ヒロインの美雪をともさかりえが演じた。2人とも1979年生まれの同い年で、出演当時は一と美雪と同様に同じ高校に在学していた。

小学6年生で芸能界デビュー

 ともさかは今年、デビュー30周年を迎えた。芸能活動を始めたときにはまだ小学6年生だった。ヘアメイクの仕事をしていた父親と知り合いだった芸能事務所の社長から誘われたのが、そもそものきっかけである。このとき、両親はとくに勧めも反対もせず、最終的な判断はすべて彼女に委ねられた。ともさか自身はどうしたいのかはっきりしなかったが、とりあえずやってみるかといった軽い気持ちで事務所に入ったという。それが初めて受けたCMのオーディションでいきなり合格し、デビューする。

ドラマ『金田一少年の事件簿』(huluより)

 ただし、当初はあくまで学業優先で、仕事をするのは放課後と土日だけ。給料も親が預かっていたので、本人には「仕事」という意識は薄かった。しかし、中学2年で連続ドラマ『素晴らしきかな人生』(1993年)に出演して、自分を一番表現できるのは演技かなと、初めて思ったという。

 このときのオーディションでは「泣くシーンがいっぱいあるけど、泣ける?」と訊かれ、「泣いたことないから、泣けません」と答えていた。出演が決まり、台本を読むと、浅野温子演じる母親が余命いくばくもない設定で、自分の演じる娘は半分以上泣いているんじゃないかと思うほどだった。それでも演技で泣くのは無理だと思ったが、いざ撮影現場に入り、浅野の演技を目の前で見ていたら、リハーサルから涙が止まらなくなる。《自分でも「あたしって、すごいな」と思ったんですけど(笑)。こんな恥ずかしいこと絶対できないと思ってても、カメラが回って、監督のスタートがかかると、できちゃうんですよ》と、のちに振り返っている(※1)。