健康のためにも、節約のためにも、できるものなら自炊をしたい……そう思いつつ、なかなか時間をとるのが難しい。そんな悩める人々への助け舟として、休みにおかずをまとめて「作り置き」する方法を掲載して人気のウェブサイトが書籍化され、大ヒット中だ。
「もともとは30代の共働き家庭の女性をメインターゲットに想定していて、実際に初動の読者はそうした層が多かったです。でも今は上に世代が広がり、60代、70代の方からもお問い合わせの電話をいただきます。専業主婦であっても食事の用意で自分の時間が作れないのはツラい。毎日献立を考えるのも大変。そんなことを感じている方がこの本を読むと、『週に一回手を動かせばいいんだ!』と、救われるようなんですね」(担当編集者の北川編子さん)
類書との大きな違いには、料理の段取りやレシピを実践するスケジュールに、具体的で緻密な指定がある点が挙げられる。
「料理本には読んだ方が好きに試せるよう、自由度を高くするものもあります。でも忙しい方はどう試すか考えるのも大変。そこで、あえてルールを提示する内容にしました」(北川さん)
「冷蔵3日」など、作り置きした料理の賞味期限まで明示する、詳細かつロジカルな内容は、料理慣れしていない人にもおすすめ。本書を参考に、キッチンと縁遠いお父さんも、たまには包丁を握ってはどうか。続編も好評発売中。
2015年10月発売。初版8000部。現在16刷30万3000部