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「立ちんぼやればいいだろ。立ってれば通行人が声かけてくるから」 同居女性に300回売春させた男性が“情状証人”についた “ウソ”

シングルマザー売春強要事件#2

2022/05/12

genre : ニュース, 社会

 同居していたシングルマザーに売春をさせ、その売上金を巻き上げていたとして売春防止法違反(管理売春)で起訴された夫婦に対する初公判が5月10日、東京地裁で開かれた。夫婦は起訴事実を認め、検察官は2人に懲役2年6月と罰金30万円を求刑。公判では夫婦がシングルマザーに対して生活費やクリーニング代等、あらゆる名目で金を要求し、売春を繰り返させ、金を搾り取っていた実態が明らかになった。(全2回の2回目。前編を読む)

◆◆◆

 公判では、ゆき乃・優力被告に対する被告人質問も順番に行われた。ゆき乃被告はマスクの下でボソボソと語り、話している内容がやや聞き取りづらいが、弁護人が回答を繰り返しながら、進められた。

欲に目が眩んで生活費を値上げ

弁護人「なぜAさんを自宅に置いてくださいということになったんですか?」

ゆき乃被告「離婚……の話……出たみたいで………」

弁護人「住むところがなくなるから住まわせてくれと言われたんですね?」

ゆき乃被告「はい」

弁護人「頼まれてあなたは?」

ゆき乃被告「……Aさんの旦那さんと、Aさんと私と主人で話して決めました。旦那さんが、生活費を入れる間でいいので置いてくださいというので……」

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弁護人「その後Aさんが離婚して、Aさんのお金の件は?」

ゆき乃被告「………その後……3万から……10万、なったと思う……」

弁護人「子供の面倒を見るお金と生活費ですね。誰が払うと?」

ゆき乃被告「Aさんです」

弁護人「当時はキャバクラで働いて月に10万円渡していたんですよね。その後徐々に値上げした。なぜ?」

ゆき乃被告「…………と思います」

弁護人「弱みにつけ込んで、欲に目が眩んで値段を上げていったということですか?」

ゆき乃被告「はい」

当時は約100万前後貯まっていた

 この巻き上げた金は、ゆき乃被告が管理し、夫に報告していたという。その優力被告は、マスクの下からはっきりとした声でこう語った。ボソボソとした語り口で発言が聞きとりづらかったゆき乃被告とは対照的だ。

弁護人「最初キャバクラで働いていた3~4ヶ月は、Aさんに月10万円を要求していましたが、その後Aさんが風俗で働くようになった理由は?」

優力被告「生活費を値上げして、あとキャバクラで酒のトラブル……辞めた方がいいと言った」

弁護人「そのとき要求したのは?」

優力被告「月20万前後と思います」

弁護人「店舗型の合法風俗?」

優力被告「はい」

弁護人「その後、風俗の客に直接連絡させ、店を通さずに客を取るようになりますね。どういう経緯で?」

優力被告「店だとどうしても100パーセントもらえない。100パーセントもらうために、外で会った方がいいんじゃないかなと思い、そうさせました」