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骨が変形してしまうほどの暴力

 彼は2000年2月14日、A子さんの16歳の誕生日を待って結婚する。しかし次第に暴力を振るうようになったという。

「口論になると大野さんは『殺すぞ』などとA子を怒鳴りつけ、顔や頭を殴った。A子のおでこは殴られ過ぎて骨が変形してしまった。病院で診断書を貰ったこともある。子どもの前でも殴られ、幼い子どもたちはひたすら泣いていたようです」(同前)

大野氏(事務所インスタより)

 大野氏は愛人が出来ると離婚届を突き付け、別れるとA子さんに再婚を申し出る。それを繰り返した。

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「A子は幼い子どもを抱え、自立が出来なかった。それでDVされても再婚の申し出を受け入れていた」(同前)

 大野氏が東京で仕事を本格的に始めると、ほぼ別居状態となった。

「ただ帰宅時には諍いになっていました。大野さんの両親の世話も任され、負担も大きかった。末っ子が小学校中学年になり、A子も自立を考えられるようになり、そして2018年4月に離婚届を残し、子どもと家を飛び出したのです。その後、養育費も貰えず、生活は苦しそうでした」(同前)

 OMM法律事務所の大塚和成弁護士が指摘する。

「夫婦間でもDVによる傷害罪は成立し得ます。また民法で定められている通り、子どもの利益は最優先に考慮しなければなりません。離婚した場合も、子どもの養育に必要な費用を負担する義務が親にはある」

 大野氏に電話で聞いた。