「ちょうどその頃、私は夫が不倫を疑っている気配を感じていました。ただ、夫に不倫がバレた上、小柳にも捨てられたらどうしようと不安が頭をかすめて。トシさんに対して私たちの関係についてどう考えているのか問い詰めてしまいました。すると彼は急に『不倫は不倫なんだよ、いいことじゃない』『親友になろう』と。
もちろん、私も彼と結婚できるとは思っていなかった。でも、小柳との関係が原因で離婚するかもしれないという時に、一方的に別れを告げられて……。悲しかったです」
通報で警察が小柳宅を捜査で「見つかったもの」
小柳との関係が終わりに近づくにしたがい、A子さんの心中では違法薬物に手を出してしまった恐怖と罪悪感が強まっていった。そして12月、A子さんは小柳の留守中に部屋に入り、「ここに大麻があります」と警察に通報したのだ。
「私は不倫という罪を犯しました。そんな自分が許せなかったし、できることなら彼にも大麻依存から抜け出して、目を覚ましてほしいと思って、すべてを警察に話すことに決めたのです。警察は『大麻が検出されるか調べる』と言ってコンタクトレンズケースや大麻を巻くための紙、パイプなどを押収しました。
夫に小柳との関係を正直に話したのは、その日の夜のこと。夫は、私に家計を担わせていたことや、セックスレスで寂しい思いをさせたことを謝り、私の行動を許してくれました。でも小柳に対してはすごく怒っていて。
私がこんな精神状態になるまで振り回したことや、大麻を使用したり売買したりする現場に連れ回したことは許せないと。私が小柳と話し合いをすると言った時、夫はもしまた危険なことに巻き込まれた時に証拠になるからとボイスレコーダーを持たせてくれました」
そこで録音されたのが、小柳が大麻について語る音声なのだ。