教師から「行ける高校がありません」と伝えられ……
――中学校はそのまま公立の中学校に進学されて、高校進学で初めての受験をされたんでよすね。
市川 そうですね。高校受験で、私の大っ嫌いな「勉強」にぶち当たって……。中学時代も小学生の頃と同様に運動に力を入れていて、陸上部で3年間みっちり活動していたんです。机に座ったことがないんじゃないのかな? っていうくらい、運動ばかりで。
勉強するのは苦手だったので、高校受験ではすごく苦労しましたね。中学3年生になって受けた模擬テストは合否判定が最低ランクだらけ。先生からは「行ける高校がありません」って断言されるくらいの状態で。
「行ける高校がない……?」と思うと同時に、ここまで運動ばかりに打ち込んできてたので、「だよね!」とも感じちゃっていました。
そもそも、正直、当時は高校に行きたいとも思っていなかったんですよ。
――その頃はどういう道に進もうと思われていたんでしょう。
市川 何がしたいとかも特別ありませんでした。
ただ、父の家系が高学歴な人が多くて、姉も偏差値の高い学校に行っていたんです。そういう環境もあって、「高校は出ないとだめ」「行きなさい」という雰囲気のある家庭で。それで、仕方なく「じゃあ、どこに行こうか」と考えるという感じになったんですよね。
「勉強は面倒くさい。でも、家族のことを考えると行かなきゃいけないな」というか。だから、受験に対してそんなに熱がなかったんです。塾には通いましたが、いい高校に行こうというモチベーションではなくて。
――進学先はどのように決めたんでしょう?
市川 候補が2校あったんですけど、1校は普通の私立高校、もう1校は不良が多いっていう噂で、名前を書けば誰でも受かると言われていたような学校でした。
不良が多い高校は嫌だな……と思いながら、はじめに受験があったのが普通の私立高校の方で、そこは、筆記試験の前にまず面接があったんです。
そのときに面接担当だった野球部の先生と話を進めているうちに、何が刺さったのか、「お前、もううちに来い!」って言ってくれて、その時点で入学が決まったんですよ。「これでなんとかなった~」と、すごく安心しました。
――元々高校には進学しようと考えていなかったとのことでしたが、いざ入学してみて、高校生活はどうでしたか?