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食卓で女優デビューの意思を伝えて……

市川 当然ですが、最初に話したときは驚いていました。でも、「誰にでもできることではないから、すごいと思うよ」って言ってくれて。その後には、「すいません! 味方になってください!」って伝えたうえで、姉に同席してもらいながら、お母さんに女優デビューの意思を伝えましたね。

 実家でお父さんがまだ帰ってこないタイミングで3人集まって、ご飯を食べたあとに訥々と……。

――体験していないものの、そのときの空気感を想像するだけで緊張してきます……。

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市川 めっちゃ気まずかったですよ! そのとき食べたものとか、食事中にどんな会話をしたとかも覚えてないくらいの緊張で。結局、納得してもらったものの、頭が本当に真っ白で覚えてないんです。

 

――お父さんはまだ市川さんの活動をご存知ないんでしょうか?

市川 いえ、今は知っています。でも、伝えられたのはデビューから少し経ってからでしたね。どう言っていいのかわからなくて。

 SODで働き始めるときには、しっかりと家族に伝えられていたんですよ。多少心配されましたけど、もともと干渉しないタイプの両親でしたし、「お前が決めたことなら」というふうに許しをもらって。でも、女優デビューとなると、また、ハードルが高くなるじゃないですか。

 

――最終的にお父さんも女優活動を知ることになるんでしょうか?

市川 そうですね、「ちゃんと伝えないと」という思いはずっと持っていたので、姉とお母さんに協力してもらいながら伝えました。作品自体でいうと5、6本出ていたくらいのタイミングでしたかね。

 女優として活動していることを伝えた瞬間はめっちゃ怖かったです……。話し合いの場をもうける前に、お母さんからお父さんに事実関係は伝えてもらっていたんですけど、食卓につくと無言が続いて。その間「何を言われるんだろ!? 家から締め出されるのかな!?」と思いながら……地獄のような時間でした。

 あの時が人生で一番恐ろしい時間だったと思います。吐露したあとも数日は気まずい空気が流れていましたね……。

――お父様の反応は覚えていますか?