文春オンライン

2022/06/04

「自分がどんなに大切にしていることも、いとも簡単になくなってしまう」

――移住でキャリアを見つめ直したことに加え、2020年からは新型コロナがあり、エンタメ業界全体が混乱しました。改めて小野さんの今後についてお聞かせください。

小野 木更津に移った1年後にコロナが始まり、仕事は全部飛んでいき、「不要不急の芸能の仕事は要らない」といった空気も感じました。自分がどんなに大切にしていることも、いとも簡単になくなってしまう可能性があると思い知りました。

(小野真弓さん提供)

 田舎にいると自然や動物に触れる機会が多いですし、動物の保護活動を通じて命と向き合うことも少なくありません。ちょっと大げさかもしれませんが、人も動物の一種として生きていくというか、都会で一生懸命一つのことだけを必死に守ろうとしていた自分に違和感を感じてしまったんですよね。

写真=佐藤亘/文藝春秋

――俯瞰して見るとまた違って見えますよね。

小野 今は「芸能界で生きていくためにすべてを捨てて、朝から晩まで努力します!!」みたいな感じではなく。かといって甘い世界ではないので、のんびりしてたら取って代わられちゃうよ、みたいな危機感も持ちつつ、それに支配されずにいたいなと。

 芸能人は勉強し続けて、芝居も一生懸命探求しなきゃいけない、それが正解ってなると、それ以外のことをしている時間がすごく罪悪感を感じるようになるので、趣味でもそれを一生懸命やっていたら、時間がかかっても見えてくることがあるんじゃないかと思うようにしています。

 つまるところ、小さくでもきちんと暮らして生きていければ何をやっていてもいいんだよね、と思っています。なんだかふんわりしちゃってますかね(笑)。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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