“純”せっけんをおすすめする理由
私たちとせっけんの付き合いは古く、せっけんは紀元前3000年ごろの古代ローマ時代にはすでに誕生していました。
羊を火であぶる儀式中、したたり落ちた獣脂が木の灰と混ざり合って偶然できたもので、その化合物がしみ込んだ土は汚れ落ちがよい、と人目を引いたのです。せっけんは油脂をアルカリ剤で煮てつくりますが、たまたま、脂肪(=油脂)と灰(=アルカリ剤)が加熱された状態になって生まれたというわけです。
「せっけん」というと、ナチュラルで肌にやさしいイメージをもっている人も多いかしれません。が、界面活性剤の一種です。それでもせっけんが安全な洗顔剤だといえるのは「皮膚のバリア機能を壊す力が弱いから」。
皮膚のもつバリア機能が弱まれば、そこから化学物質などが侵入して肌荒れの原因になります。せっけんは弱アルカリ性、一方の肌は弱酸性なので、せっけんの成分は皮膚の酸で中和されて無力化します。そのため、肌のバリア機能を破壊することなく、皮脂を過剰に落としてしまうこともないのです。
できるだけシンプルな設計のものを
といって、せっけんでさえあればなんでもいい、というわけではありません。まずは、商品のラベルに記載されている「成分表示」をチェックしてみましょう。
ここには、その商品を構成する成分が記載されています。基本的には配合量の多い順に並べられていますので、成分表示を見れば「この商品にはどんな成分が入っていて、どの成分が多めか」ということがわかるのです。
この成分表示で「純せっけん分(99%脂肪酸ナトリウム)」「水、カリせっけん素地」など、できるだけシンプルな設計になっている「純せっけん」を選びます。
「水」や「せっけん」のようにシンプルでわかりやすい成分で構成されていれば、化学成分などの混ぜものが少なく、安心して使えるせっけんだといえます。美容初心者の男性がスキンケアを始めるなら「せっけん素地」だけでできている無添加せっけんがおすすめです。