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医師から「お金の無駄なので、不妊治療やめたほうがいいですよ」と…49歳で“超高齢出産”した女性(55)が語る、妊娠までの壮絶な道のり

医師から「お金の無駄なので、不妊治療やめたほうがいいですよ」と…49歳で“超高齢出産”した女性(55)が語る、妊娠までの壮絶な道のり

「YUKARIさんインタビュー」より#1

YUKARI そうです。でも、その時にまた引っ越してしまったので、新しい産婦人科に通い始めました。そこの病院ではハイリスク出産の設備が整っていなかったので、専門の病院を紹介してもらって、その病院で出産することになりました。

出生前診断は受けなかった

――出産まで不安はありましたか。

YUKARI やっぱり高齢出産となると母体にも子どもにもいろんなリスクがあるので、そこは不安でしたね。高齢出産だと流産する確率も高いので、出産までは安心はできなかったです。

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 先生から出生前診断があるという話をいただいて、最初は受けようと思ったんですが、もし子どもに何かあったとしても、諦める覚悟がなくて。悩んだ結果、検査を受けないで産むことを決めました。生まれてもし子どもに何かあっても、それを受け入れようと思っていました。

 

 妊娠中期くらいに、先生から口の所に切り込みがあるので、口唇口蓋裂の可能性がありますと言われて。その病気を知らなかったので、不安ではあったんですけど、その病院は口唇口蓋裂のチームが組まれていて、出産後すぐに先生に診てもらうことができたんです。

 そういう部分ではハイリスク専門の病院なので、もし何かあってもすぐに対応してもらえるという安心感はありました。先生にはこの病気は高齢出産のせいではないと言われたんですが、当時は高齢出産は親のエゴなのかなって自分を責めてしまう気持ちもありました。

――高齢出産について周りの反応はいかがでしたか。

YUKARI  息子に妊娠したことを伝えた時は、素直に喜んでくれました。結婚について相談した時も「お母さんの人生だからお母さんが決めていいんじゃない?」って言ってくれて。3人ともすごく応援してくれていました。

 ただ、ハイリスクの出産だったので、ずっと私の体のことを心配していましたね。生まれた日には息子3人とも駆けつけてくれたんですが、上の子は靴を間違えて履いてくるくらい焦っちゃって。ずっと待合室で待っていてくれて、弟と対面した時もすごく喜んでくれました。

 当時、私はブログで発信をしていたので、読者の方々に報告すると、「おめでとうございます」ってみなさんお祝いしてくれました。

 高齢出産って世間的にあんまり良くないイメージがあるのかなと思っていましたが、私の周りではそんなことはなくて。みんなから暖かい声をいただきました。

――出産は帝王切開だったのでしょうか。

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