中国への航空券がかなりの値上げ
中国向け商品に影響があるだけではありません。世界中の多くのモノが中国産となっている今、Amazonや越境ECサイトのAliExpressの商品をはじめとした世界各地に向けた広告で西洋人モデルが不足する事態となっています。クリスマス商戦とかブラックフライデーとか、それに向けて撮りたいけれどモデルが不在という状況に。
新しいモデルを呼ぶのも簡単ではありません。なにせゼロコロナ政策の中国に行くのは大変になりましたからね。外国から訪中したところで2、3週間は隔離ホテルで待機せざるを得ず、片道の中国への航空券代がものすごく上がっています。トータルで中国に行くだけで数十万円かかるようになってしまい、庶民にはとても行けるような場所ではなくなりました。とほほ。
多くの外国人モデルが中国で活躍
実は中国各所で活躍する外国人モデルを国籍別でみると、ロシア人が36%でトップで、次いでウクライナ人が22%、さらにその後にはベラルーシが8%と続きます。これはコロナ前の2018年にアリババが発表した調査レポート「在華洋模特数拠報告」の数字ですが、ウクライナ戦争の当事国である3か国が、実はトップ3を独占しているのですね。ちなみにその後はカザフスタン(7%)、ブラジル(6%)、オーストラリア(4%)、アメリカ(3%)と続きます。
欧米向け商品では小麦色の肌が好まれる傾向があることから、ラテンアメリカ系のモデルが増え、アジア市場向け商品では白人モデルが好まれるそうです。男女比では1:5で女性が圧倒的です。
時給は1000~3000元で、1日8時間前後の撮影時間で100着を超える服をかわるがわる着ては撮影しているそう。今のレートであれば単純に時給が2万~6万円で8時間労働なので、1日で16~48万円稼げてしまうわけですね。これを90日ビザで中国にいる間に行うわけです。本当かどうかわかりませんが、中国メディアは「中国でモデルとなり、帰国して御殿を建てた」なんて話をよく出しています。