「無理矢理絞り出して……機械になったよう デビュー9年BTS涙の休止符」(東亜日報、6月16日以下同)、「BTSグループ活動暫定的に中断 HYBE時価総額2兆(ウォン)吹っ飛ぶ」(中央日報)「BTS 事実上解散水準? チーム活動中断の電撃発表の背景は」(韓国日報)、「活動中断 BTSの涙……これほど成熟した だから春の日はやって来る」(ハンギョレ新聞)……。
いずれも新聞はトップ扱いだった。6月14日夜、BTSがYouTube公式チャンネル『BANGTANTV』(登録者数6820万人、6月20日現在)で「グループでの活動を暫定的に休む」と話し、韓国社会は騒然。個人活動を中心にしながらもグループでのスケジュールもあるとしているが、今も波紋が広がっている。
「K-POPシステム自体が、人を成熟させてくれない」とリーダー
映像は「真のバンタン会食」というタイトルで、食事しながらお酒も入ってのラフなスタイルでメンバー同士が語り合ったもの。韓国ARMY(BTSのファンの名称)の一人は話を聞いて「泣き明かした」と言う。
「コロナもだいぶ収まってきて、アメリカでコンサートもやってアルバムもリリース。これからどんな活動をするのか、ふざけながらいろいろ話してくれることを楽しみにしていたら、突然こんな話が出て、最初はワケが分からなくて。7人揃ってのパフォーマンスがしばらく見られないのかとじわじわと理解し、目の前が真っ暗になりました」
映像では内なる葛藤も吐露した。BTSはメンバーが作詞・作曲に参加する、従来のアイドルグループとは異なるヒップホップアイドルグループだった。
ところが、「『Dynamite』まではチームは手の上にあったが、『Butter』以降は自分たちがどんなチームか分からなくなった」とリーダーRMは語り、ラップ担当のシュガは「(歌詞を)ただ、無理矢理絞り出している。今は言いたいことが本当にないし、何を話せばいいのか分からない」と話した。
そして、「K-POPシステム自体が人を成熟するようにはさせてくれない。延々と何かを撮り続け、やり続けないといけないから成長する時間がない」(RM)とK-POPシステムの構造的な問題についても触れた。