早稲田大学在学中にAV女優としてデビューした渡辺まお(22)。2020年12月には「文春オンライン」でのインタビューにも応じ、AV女優としての意気込みを語っていた。しかし、今月突然の引退を発表し、名前も神野藍(じんのあい)に改名した。第一線で活躍してきた彼女はなぜAV女優をやめたのか――。
AV女優をやめた経緯や家族との関係性、AV新法に思うことなど、詳しく話を聞いた。(全3回の1回目/続きを読む)
◆◆◆
AV女優として完全燃焼した
――お久しぶりです。お越し下さりありがとうございます。
神野 神野藍として会うのは初めてですね(笑)。もう“渡辺まお”という名前は使えないので、少し寂しいです。
――神野藍という名前はどうやって決めたんですか。
神野 私、谷崎潤一郎さんの「痴人の愛(ちじんのあい)」が大好きで、それでそこから「ち」以外をもらいました。
――前回のインタビューでは、「大学卒業後もずっとAV女優を続けたい」とおっしゃっていましたが、大学卒業から2ヶ月で引退されました。AV女優を引退した理由を、率直に聞きたいです。
神野 引退を決めた理由は一つではなく、いろいろあるんですが、一度AV女優を休業した時に自分の中に「またAV女優に戻りたい」という気持ちがないことに気づいて、もういいかなって思ったんです。葛藤はあったんですが、中途半端な気持ちのまま働くのはダメだと思って、事務所に引退する方向で考えていることを話しました。
――AV女優という仕事をやり切ったと。
神野 完全燃焼したと思います。デビューした当初は、何もかも知らないことばかりで、現場に行くたびに刺激を受けていましたし、自分がAV女優であることも刺激的でした。好奇心からこの仕事を始めたんですが、2年間AV女優として活動していくうちに満たされていってしまって。もうこれ以上続けても新しく得るものはないんじゃないかなって。
――また新しいことに挑戦したいと思い始めたんですね。
神野 そうですね。AV女優としてのキャリアは短い方だと思うんですが、自分の中に常に成長していきたいという気持ちもあって。今は会社員として働きながら新しい名前で活動しています。具体的にどんなことをやっていくのかは模索中ですが、元AV女優として何か発信していければと思っています。
――引退を発表してから周りの反応はいかがでしょうか。