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「性の営みはホルモンを分泌する」「自慰も素晴らしいこと」現役精神科医・和田秀樹氏が提唱する、80歳からの“我慢しない愉しみ方”

「性の営みはホルモンを分泌する」「自慰も素晴らしいこと」現役精神科医・和田秀樹氏が提唱する、80歳からの“我慢しない愉しみ方”

『80歳の壁』より #2

2022/07/09
note

エロティックは否定しない。いくつになっても刺激を求めていい

 性欲についても再度話しておきましょう。日本人はタブー視しがちですが、本来、性欲は自然な欲求であり、とても大切なことです。

 残念ながら、性欲は年齢と共に落ちていきます。とくに男性は、男性ホルモンが減るため如実に低下します。女性は、年を取ると男性ホルモンが増えるため、性欲が多少上がる人もいます。

 性欲があることは、恥ずかしいことではありません。男性も女性も可能なら、積極的に性の営みをしたらいいと思っています。

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 少し前に新聞の「悩み相談」に、79歳の男性の投稿がありました。「毎日のように自慰をする自分は異常なのか?」という悩みでした。

自分の性欲を「不謹慎だ」と考える必要はない

 回答者のコメントは忘れてしまいましたが、私が答えるならこうです。

「異常ではありません。素晴らしいことだと思います。男性ホルモンが十分分泌されている証拠です。恥ずかしがるより、楽しみましょう。いつまで続けられるかはわかりません。でも、いつ終わるかわからないことを楽しむのも、この年代ならではの楽しみ方ではないでしょうか。楽しめるうちに楽しんでおかなければ、損だと思います。しかも男性ホルモンが多いことは、判断力や筋力も高めるので若さを保つことにつながりますよ」

 女性も同じです。「不謹慎だ」などと考える必要はありません。ある人も、まったくない人もいますが、それは個人差です。新たなパートナーを求めたり、年下を相手にしたりすることにも躊躇する必要はないと思います。

80歳の壁 (幻冬舎新書)

和田秀樹

幻冬舎

2022年3月28日 発売

「性の営みはホルモンを分泌する」「自慰も素晴らしいこと」現役精神科医・和田秀樹氏が提唱する、80歳からの“我慢しない愉しみ方”

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