「高橋剣容疑者は2014年に結婚していましたが、既婚者であることを隠して複数の婚活サイトに登録していました。成田さんだけではなく、他の女性を弄んでいた可能性もあります。成田さんとは結婚の約束もしていた。その末の殺害で、極めて悪質な犯行と言わざるをえません」(社会部記者)
警視庁は7月7日、東京都練馬区のマンションの一室に住む成田のぞみさん(37)を殺害したとして、埼玉県草加市の会社員、高橋剣容疑者(43)を殺人容疑で逮捕した。
今年3月12日に成田さんが自宅の浴室に仰向けになり、首を絞められた状態で死亡しているのが発見された。当初は自殺かと思われたが、遺体に不審な点が多いとして警視庁が事件発生から4カ月にわたり、関係者に事情を聞くなどして捜査を進めていた。
娘には「何かあったら高橋さんに連絡して」
「成田さんの遺体を発見したのは小学生の娘です。12日午前7時半頃に母親の遺体を見た娘が、高橋容疑者に電話をし、その後高橋容疑者は119番通報しました。成田さんに普段から『何かあったら高橋さんに連絡して』と言われるほど、2人は高橋容疑者を信頼していたようです。
駆け付けた警察官が成田さんの死亡を確認。遺体は首にビニールテープが何重にも巻かれた状態で、死因は頸部を圧迫したことによる窒息死でした」
自宅には、警察官よりも先に高橋容疑者が到着していた。
「高橋容疑者は警察官に『会ってない』『彼女は自殺した』と説明していたようです。警視庁は当初、事件と自殺の両面で捜査していましたが、成田さんの知人らに話を聞いたところ、自殺する理由はほとんどありませんでした。不審に思い、現場の再現実験を行った結果、成田さんの首に残された痕が、自ら首を吊ってできるものとしては不自然であることが分かった。殺人の確証を得て、逮捕に踏み切りました」(同前)