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「結局、キャラクターって…」高橋留美子と“ヒロインの笑顔の背景” 〈『うる星やつら』36年ぶり再アニメ化〉

「結局、キャラクターって…」高橋留美子と“ヒロインの笑顔の背景” 〈『うる星やつら』36年ぶり再アニメ化〉

source : 週刊文春出版部

genre : エンタメ, 読書

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 あの『うる星やつら』が帰ってきた!! 1981~1986年にTVアニメ化され、一世を風靡した『うる星やつら』。今年、じつに36 年ぶりに再アニメ化が発表され、大きな話題となっている。

『うる星やつら』から最新作『MAO』まで高橋留美子作品群、すなわち、るーみっくわーるどの魅力として、多彩で特徴的なキャラクターたちの存在感があげられる。彼らの生みの親たる、高橋留美子先生にキャラクターの創作についてお聞きした。

 

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――36年ぶりに『うる星やつら』がアニメ化されます。再アニメ化を聞いたときの感想をお聞かせください。

高橋 「本当にやるの?」という驚きでした。さすがに前回から時間が経ってますしね。

――ご自身の作品のアニメはご覧になりますか?

高橋 すっごい観ますよ。放送の1週間くらい前に映像をいただいて観ますし、本放送でも観ます。気に入った回は、あとでもう1回観ます。

――何度も! 今回は原作『うる星やつら』がどのようにして誕生したのかをお聞きしたいと思います。高橋先生は大学在学中に劇画村塾に入りますよね。

高橋 大学1年の時に学外で友だちになった子から劇画村塾の存在を聞きました。その頃、私は「漫画アクション」で小池一夫先生原作の『子連れ狼』を読んでいたので、週に1回か2回は直接指導してもらえるなら行ってみようか、と。

 

――大学3年時に投稿作『勝手なやつら』が小学館新人コミック大賞少年部門で佳作を受賞して「週刊少年サンデー」でデビューします。これは劇画村塾の教えの成果でしょうか?

高橋 いやぁ、まだそこまで小池先生の教えを咀嚼できていない頃でした。SFのドタバタ、スラップスティック・コメディは、どちらかといえば筒井康隆さんの影響かな、と思っています。劇画村塾での教えは、デビューして何年も経ってからでないと、わからないんですよ。

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