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 そして、何より気を遣ったのが、ゲームとして面白く、心地よくするため、どういう提案や報告の質が、どのタイミングで来ると良いかということ。プレーヤーが情報をスムーズに把握できる塩梅(あんばい)が重要なんです

(ゲームシーンより)

――そうやって生まれた今回の「信長の野望」。通算16本目の本作には、タイトルに「新生」の文字が入りました。どういう意味を込めたのでしょうか。

シブサワ 一つは、時代背景があります。2020年に新型コロナウイルスが感染拡大し、人類は「新しい生き方」を求められるようになりました。より不確実な社会でどう生き抜いていくのか。こうした社会的に求められるものをゲームで表現したかったのです。

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 もう一つは、シブサワ・コウの名前でゲームのプロデュースを始めて40年になることですね。「信長の野望」もAIを最大限活用して「新しく生まれ変わろう」と、そんな意欲の表れと考えていただけるとうれしいです。

「そういう部分が、戦国時代のリアリティーだと思うんです」

――配下の武将までAIで動いてくれるとなると、初心者でも彼ら彼女らに「任せっぱなし」もできそうですね(笑)。

シブサワ もちろん、今までのシリーズのようにすべてを自分でコントロールしたい方もいるでしょうから、そういう遊び方もできます。ただ、『信長の野望・新生』では部下にどんどん任せるとかなり楽しめると思いますよ。有能な羽柴秀吉が、どんどん領土を切り取ってくれます(笑)。

羽柴秀吉(豊臣秀吉)

 繰り返しますが、いかに優秀でも、信長一人の力では天下統一は成し遂げられないのです。実社会同様、部下をマネージメントして能力を発揮させて、武将の成長を追いながら、信長自身も成長していく楽しみもあります。そういう部分が、戦国時代のリアリティーだと思うんです。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。