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「現実問題として信長がすべての仕事に指示を出せるはずがありません」『信長の野望』の生みの親がこだわった“戦国時代のリアル”

『信長の野望・新生』シブサワ・コウさんインタビュー#1

2022/07/24

genre : エンタメ, 娯楽

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 戦国大名になりきって天下統一を目指す人気ゲーム「信長の野望」シリーズの最新作『信長の野望・新生』(PC、PlayStation4、Nintendo Switch用)が21日、発売されました。

 1983年に誕生して以来、40年近くヒットを続けるこの人気作。最新作までの道のりを、“生みの親”のシブサワ・コウさんに聞きました。

「信長の野望」シリーズの最新作『信長の野望・新生』

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――「信長の野望」シリーズは、毎回テーマを持たせていることでも知られています。5年ぶりの新作となった今回は、どういったことに挑戦されたのでしょうか。

シブサワ・コウさん(以下、シブサワ) 今回のテーマは、全武将の生き生きとした姿を、ゲーム内で表現することでした。前作の『信長の野望・大志』(2017年発売)では、AI(人工知能)を活用し、大名たちが「天下統一」や「家名存続」などの「志」に従って独自の行動をする仕組みに注力しました。

織田信長

 今回は大名単位ではなく、配下の武将にもAIを搭載し、それぞれの武将が独自の考えで動くようになったことで、戦国時代をさらにリアルに体験できるようにしています。部下たちは、「保守」や「革新」など「自らの考え」に従って意見を出し、命令に沿って自分なりに考えて動くようになったのです。