頼れる人が周りにおらず、一人悩む妊婦を受け入れる「マタニティホーム」。
ここで、人生を救われたと話す女性がいる。
孤立する妊婦を救う、ある支援の形を取材した。
支援必要な「特定妊婦」 一人で抱え込み、痛ましい事件も…
永原さん:
荷物どれだけある? 私、ちょっと自動車まわしてくるわ
あけみさん:
すいません
この日、マタニティホームを出ることになった、あけみさん(仮名・20代)。
彼女も半年前まで、身寄りのない“孤独な”妊婦だった。
神戸市にあるマタニティホーム「Musubi」は、住む家や居場所がない妊婦のための施設だ。
産前から産後まで過ごすことができ、助産師と保健師が病院や行政機関への付き添い、仕事や家探しの支援も行う。
Musubiを運営するのは、さまざまな事情を持つ妊婦の相談を24時間体制で受ける「小さないのちのドア」。
代表の永原郁子さんが、コロナ禍で身寄りのない妊婦を助けたいと、Musubiをつくった。
永原さん:
(2020年)5月の最初の緊急事態宣言の時に、相談(件数)がグンと上がりましたので。ということは、その数カ月後には臨月を迎えて困る妊婦さんがきっとあるはずと思って、着工を
予期しない妊娠や経済的な問題など、妊娠中から支援が必要な妊婦のことを「特定妊婦」という。
多くは家族と疎遠だったり、周りに相談できない事情を抱えたりしていて、病院に行かないまま一人で出産し、子供を遺棄してしまう痛ましい事件も起きている。
「小さないのちのドア」の無料相談にも、孤立する妊婦や女性から助けを求める声が毎日寄せられている。
LINEで寄せられた相談:
夜遅くにすいません。
未成年ですが大丈夫ですか?
まだ、分からないのですが妊娠してる可能性が高いと友達に言われました
「小さないのちのドア」の返信:
妊娠しているかもと思うと不安になりますよね。
私たちでお力になれることがありましたら全力でサポートさせていただきます