――原稿の保存などはクラウドで。
井上 一番大容量のやつを契約して。月1,300円ぐらいのやつですけど、そこに一切合切を放り込んで。ポケットWi-Fiも契約してますけど、やっぱり都会じゃないと弱いんですよね。道の駅とかの無料Wi-Fiも、弱すぎてダメ。結局、地方はテザリングのほうが全然早いです。なんで、ポケットWi-Fiとテザリングをうまく使い分けています。
シガーソケットから電源を抜くカーチャージャーがおすすめ
――作業のペースはどんな感じでしょう。
井上 『#離婚して車中泊になりました』は1話が4ページですけど、1日で全部描けちゃいます。カラーの場合だったら、だいたい2、3日ぐらいかな。
――車内を快適にするガジェットでおすすめのものって。
井上 すごく助かっているのは、シガーソケットから電源を抜くカーチャージャー。USBが2口とか3口ついてるんですけど、ヒューズも備わってるから車に負担をかけないんですよ。もう、フルに活用してますね。
カー用品以外だと、確実なのはネオジム磁石、マジックテープ、接着剤。この3つがあれば、100円ショップで買ったフックとか車内にくっつけられるので。まず、急ブレーキでも外れない、剥がれない。だから、月に2、3回はホームセンターをチェックして、自分の車にフィットするものを見つけては磁石やマジックテープを使って、どんどんアップデートしていくというか。
――作中、道の駅で車中ハッカーの先輩たちが談笑しているのを眺めるシーンがあります。いろいろな車中ハッカーの方々を目にされていると思いますが、どういった背景を抱えていそうですか?
井上 大きく分けると、2種類しかなくて。ひとつは、完全にレジャー。ようするに、犬を連れている夫婦とか、家族連れとか、なんだか幸せそうな人たち。もうひとつは、「人嫌いなんかな……」みたいなオーラを放っている人たち。僕もそっち系なんですけど、まだまだ中途半端(笑)。極めている人は、ゴミ屋敷みたいな車で車中泊してますからね。「うかつに近づけねぇぞ、この兄ちゃん」みたいな人もいます。
もう、鍋とかタオルとかあらゆるものが吊り下がっていて。服も本当に着たっきりのやつなんだろうなっていう方は、たまーに見かけますよ。ほんと、「近寄るな」というのがビンビン出ていますし。