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突如、道の状態が一変!
無住の家屋を過ぎたところで分岐があり、直進方向には“この先高瀬橋通行不可”と書かれたバリケードが置かれていた。
目指している集落へは、右へ分岐する細い道を上がっていくので問題ないが、少し気になってしまう。
分岐からは道の状態が一変し、登山道の様相に。さらに1時間以上かけて急斜面をグングン登っていき、汗だくになった頃、ようやく車道に出られた。車道の先には、塩沢集落がある。
なお、車道の出入り口には看板があり“小和田駅ここから43分”と書かれていた。斜面の下りと上りとで所要時間が異なるのは仕方ないが、途中、崩土のため迂回を余儀なくされたこともあり、今回の訪問ではここにたどり着くまで1時間半を要した。
さて、問題は復路だ。最寄り駅は小和田駅なので、来た道を戻るのが最も早い。仮に大嵐駅まで車道を歩いた場合、4時間はかかる。小和田駅から大嵐駅まで電車に乗れば4分で着くが、歩くと5時間以上かかってしまうわけだ。「これぞまさに秘境駅だ!」と感心している場合ではない。帰らなければならない。
帰路につく頃にはすっかり夜になっていたが、私はますます小和田駅のことが気になってしまっていた。
なぜ民家が全くないような“秘境”にわざわざ駅を造ったのだろうか。