ミュージシャンでコラムニストの掟ポルシェは、自称「食べもののことになると人格が変わる」。6月16日に発売した著書『食尽族~読んで味わうグルメコラム集~』(リットーミュージック)は、自他ともに認める食道楽である彼の好きな味/嫌いな味についてエンジンフルスロットルで語った1冊だ。

「自分が食べるものは自分で決めたい」というこだわりから、家族の台所番も担っている掟。自分好みの飲食店を見つける方法や、おいしい料理を作るコツを教えてもらった。(全2回の2回目/前編を読む)

サブカル業界随一の食通・掟ポルシェが「地方の名物にうまいものなし」と断言する理由とは?

◆◆◆

ADVERTISEMENT

食べログでは「素人が撮った料理の写真」をチェックせよ

――ずばり、おいしい飲食店を見つける方法とは何ですか?

掟ポルシェ(以下、掟) 「俺はこういう食べ物が好き」って、自分の中ではっきり決まっているんですよ。それは料理の味だけでなく、見た目についても同じこと。自分好みの料理というのは、見た目にも共通点が結構あります。

 だから、食べログでは写真を見ます。プロが撮影した写真ではなく、あくまで素人が撮った飾り気のない写真ですね。そこから「このラーメンのスープの澄み具合は、自分が好きな店と近い」といったことを判断していく。

――レビューではなく写真をチェックするんですね。

 レビューを書いた人と自分の好みはまた違いますからね。写真のほうが客観的で信じられます。食べログで点数上位の店から写真をチェックして、自分の好みの見た目の料理がある店を見つける。次にレビューを読んで、どんな食材でどんな味付けなのか、つまり本当に自分の好みと合致する料理なのかを確かめる。このやり方をすれば、おいしい店にたどり着く確率は上がると思います。

――おいしい飲食店を見つけるためには、料理の見た目も含め、まずは自分の好みをしっかりすることが大切なようですね。掟さんの好みにハマる料理の見た目は、どんなものですか?

 ちょっと待ってくださいね。えーと、なんて名前の店だったっけ……(iPadを操作する)。

――やはり気になるお店はリストにしているんですね。

 食べログのブックマーク機能も使っていますし、Google Chromeでも店の種類やエリアごとにフォルダで分けてまとめていますよ。