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日本の宝・大谷翔平とアメリカンリーグ西海岸の楽しみ方

2022/08/04

 いやー、大谷翔平さんって本当にいい選手ですね。トレードでロスアンジェルス・エンジェルス(LAA)から出されちゃうのかと思ってドキドキしてましたが、別の主力が放出されて今季のエンジェルスは終戦。大谷さんにやりたいようにやっていただくには最高の球団になりました。

 大谷さんが幾ら活躍しても戦績が振るわず、監督が更迭されてもいまひとつパッとしないエンジェルスですが、今度大谷さんが先発する相手のオークランド・アスレチックス(OAK)って球団がもっと弱いんですよ。

 何といっても、アスレチックスは「弱い」「不人気」「カネがない」の走攻守揃ったダメ球団の扱いになってしまい、どうにも残念な状態に陥っております。

大谷翔平選手 ©文藝春秋

「誰やねん」という若手選手が閑古鳥のなかのびのびプレイ

 アスレチックスと言えば、かつては名優ブラッド・ピットさんが主演とプロデュースをした映画『マネーボール』(原作はマイケル・ルイスさん)で、カネはなく著名選手はいなくても重要な出塁率、すなわち「アウトにならない能力」を持つ格安の選手をかき集めてきてリーグ制覇を成し遂げ、ワールドシリーズで金満球団である当時の大正義ニューヨーク・ヤンキースに挑む、というモデル球団でもありました。

 当時の球団GMであったビリー・ビーンさんは、アメリカ球界きってのアレな感じの人で、私もかつて仕事でほんのりご一緒したことがあるんですが、普通に話している分には何も問題ない割に何かあると実にアレな感じでした。ただ、先般このビリー・ビーンさんもアスレチックスの球団経営ではすっかり偉くなってしまった一方、相変わらずアスレチックスは貧乏であります。

 そもそも、アスレチックスがフランチャイズを置くカリフォルニア州オークランド市はエリア的に治安が悪いうえに、球場であるオークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアムは市の中心部から遠いという「これでどうやって観客呼ぶの」って感じの老朽化した状態になっております。しかも、主力選手を市場価値があるうちにどんどん放出してカネにしてしまうので、いまのラインアップもコロナ前から見れば「誰やねん」という若手選手が並び、閑古鳥のなかのびのびプレイしているような状態です、アスレチックス。

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