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見た目だけで年俸総額は3,000万ドルを切ってしまう

 そればかりか、2022年オフにはオークランドを長年率いてきた、まあまあいい監督であるイケメンのメルビン監督までパドレスに取られてしまいました。なんということでしょう。サンディエゴと言えば、故障後コマンドが通用しなくなり引退間近かと煽られていたダルビッシュさんが無事復活を果たしたことで有名な球団です。ちなみに、マナエアさんの放出先もパドレスです。大事に使ってね。

【SD】パドレス新監督にボブ・メルビン就任
https://note.com/tsukamiotoko/n/nda5df522b9b9

 さらにこの7月末になって、まだ放出し足りないってことで、故障明けの右先発・モンタスさんに救援守護神のトリビーノさんをトレードで放出。結果として、アスレチックスの全選手の年俸総額は見た目だけで3,000万ドルを切ってしまうわけですよ。それも、水面下で先方球団が年俸負担をしてくれる「死刑囚割引」も一部あるかもしれず、実際にはもっと安いカネしか選手に払ってない恐れもあります。

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©文藝春秋

超強いアストロズに奇跡の3連勝のスイープ勝ち

 そんな中でも、先日アメリカンリーグ西地区首位を走るヒューストン・アストロズとの3連戦で、アスレチックスは奇跡の3連勝のスイープ勝ちを果します。それも、主力を放出した結果、この前までAAとかで先発してて、今年前述のバシットさんとのトレードで何となくオークランドにやってきたオラーさんが投げてたりするんですよ。これで超強いアストロズに勝っちゃうんだから、野球というのは分からないものです。

 誰やねんこれって思いますよね。

 長年、アスレチックスのファンをやってる私でさえ、「誰だっけこいつ」ってなりますし。

 振り返れば、今年のオークランドは確かに主力全部放出しちゃってクソ弱ダメ球団みたいな扱いになっているけれど、プロスペクトのような潜在能力の高そうな若手の積極起用と特徴のある中堅選手の併用で何とかやりくりする方針であるようで、前半戦はセンターにパチェさんという23歳の若き守備職人が、また、内野にもニック・アレンさんという井端弘和さんみたいな守備職人も定着。その後、両打のスカイボルトさんがセンターに定着したり、誰やねんという状態のまま先発ローテーションに入れられオールスターに選出されたブラックバーンさん、中継ぎにAJパックさん、スニードさん、アセベドさんといった、総じて誰やねんというラインアップであることはぜひ知っておいていただきたい。