中森明菜、小泉今日子、早見優、松本伊代ら、大物アイドルを数多く含む“花の82年組”のひとり、堀ちえみ(55)。
まさに運命的でドラマチックとしかいいようのない現在の夫との出会い、3度目の結婚に対して抱いた葛藤、夫婦円満の秘訣などについて、話を聞いた。 (全3回の2回目/1回目を読む)
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ずっと引っかかっていた、ファンとの出会い
ーー2011年の再々婚は、驚きのニュースだったといいますか。
堀ちえみ(以下、堀) 自分でもすると思わなかった(笑)。
ーーこれまた、出会いもミラクルだったといいますか。偶然の出会いが3回も続かれたそうですね。堀さんが大阪にお住まいの時、ご主人から声を掛けられたのが最初の出会い。
堀 声を掛けられるって、よくあること。「堀ちえみさんですよね」「ファンだったんです。握手してもらえますか?」とか。いまでも外に出ていると、同世代のファンの方にお声を掛けていただくことがあるので。
主人にも、「ずっとファンだったんです。近くに住んでるとはお聞きしてたんですよ。会えて光栄です」と声を掛けられたんですよ。「近くに住んでる人なんだ。でも、東京弁だしな。誰なんだろう、あの人は?」と、頭に引っかかって。
ものすごくかっこよかったからとかではなくて、よく言う「ビビビ!」じゃないけど、なんだか引っかかったんですよね。いま思えば、それが縁だったのかなと。でも、まさか相手が独身とは思わないので。
ーーお仕事されていても、どこかでご主人のことを思い出したり。
堀 現場のメイクさんやスタイリストさんに話してたみたいです(笑)。主人は出勤する途中に私に声を掛けたわけですけど、私はワンコを抱きながら子供を駅まで送った帰りで。その道中の出来事だったんですよ。お化粧なんてしてなかったのでワンコで顔を半分隠して話して(笑)。
それもあって「今日、こんな人に声を掛けられて。なんなんだろう、あの人」「あんなところをファンの人に見られたうえに、挨拶までされて恥ずかしい」みたいなことを、ずーっと話してたんですって。
ーー2回目の出会いが空港。
堀 羽田行きの飛行機で、前の席に座っていた私の横を主人が通って「あっ!」と思ったんですって。主人は月2で東京に行っていて。その時はいつも乗る便よりも1便早いのに乗ることになったらしいんですよ。それで乗ってみたら私を見掛けたから、「あの時の僕です」と言おうと思ったらしいんですけど、席が離れていたみたいで。
羽田空港に着いたら、私が先に降りて歩いているのを追いかけてくれて。私のほうは空港の本屋さんで立ち止まって、東京で1泊の仕事だったので「今夜読む本、なににしよう」なんてマネージャーさんと話していたんですよ。そこへ「ああ、追いつけた」と主人が現れて。