《年齢を重ねて、たとえば家庭を持てば、自分のために使える時間は減りますから。あの頃、たくさん仕事をして、全力で旅をして、友達と遊んでいた時間は、なんと贅沢だったんだろうと。やりたいことをやりきれた経験は、今も私にとって宝物なんですよね。結婚も仕事もタイミングは自分で選べないけれど、人生って変わる時はいきなりガラッと変わるから。それまで、やりたいことを思いっきり楽しんでほしい》(『MORE』2017年1月号)
《40歳近くの私が25歳を振り返って思うのは、雑巾をクッタクタに絞って「もう一滴も出ない!」くらいに仕事ができる時間というのも、限られた時期なんだなということ。その輝きというのは、すごく貴重なものです》(『JJ』2017年1月号)
彼女もまた20代後半、他人から励まされたことがあった。《『楽しい30代を迎えるためには、20代でいかに踏ん張れるかが大事だよ』と言ってくれた方がいて。本当にその通りだったと思うし、今振り返ると、しんどい時が自分のキャパが広がってる時だったのかなと思います》と、のちに語っている(『AERA for woman FIORE』AERA臨時増刊・2008年6月20日号)。
35歳で堺雅人と結婚、2児の母に
30代半ばになると、周囲の人に相談して、自分からは積極的に選ばないような仕事にも取り組むようになった。それというのも、好きな仕事だけでは成長できないと気づいたからだという。《新しい挑戦をすることで自分の壁を乗り越えられ、うまくいくことがあると分かりました》と、さらに仕事の幅を広げていった(『日経ウーマン』2014年5月号)。
ちょうどこのころ、35歳で同業の堺雅人と結婚。その後、2児を儲けて、いまも子育ての最中である。前出の『べっぴんさん』に出演したのは、2015年に長男を出産した翌年だった。同じ年には産休後本格復帰となるドラマ『砂の塔~知りすぎた隣人』で松嶋菜々子と共演する。
復帰翌年のインタビューでは、《去年、復帰したとき、1年、2年でペースを作るのは無理だ、今からの10年は子育てと仕事のバランスを探る時期にしようと決めました。ものすごく頑張ればできるのかもしれないけど、トライしながら取捨選択していこうと。仕事も詰め込みすぎないように、あまり急がずにできればいいかなと思いました。(中略)でも体力と時間が限られたおかげで、本当にやりたいことや大切にしたい仕事を考えるようになりました》と語っている(『CLASSY』2017年11月号)。