「ヒモ」の中には「いいヒモ」と「悪いヒモ」がいる
川崎 テレビに出始めたころは、普通にアレクが私の会社をサポートしてくれている感覚だったんですが、友達に陰で「ヒモ」って言われていたらしくて。
アレク 最初はすごいショックだった。「のんちゃんと一緒に(会社を)やってるじゃん、俺」って。俺の周りの中途半端なモデル軍団が悔しがってたんだよ、きっと。
川崎 ロケのスタッフさんとかって長時間ご一緒するじゃないですか。見るからに「ヒモ」だと思ったらしくて、番組でも「ヒモ」って言われるようになったんですよ。その時にやっと自覚したみたい。
アレク 言われてるんだもんな、仕方ない。すげえ嫌だったけど、キャラが何もないよりはあった方がいいってのんちゃんも言うし、テレビでみんなが面白く仕立ててくれるから。
――そもそも、アレクさんはどのようにテレビに出演し始めたんですか?
川崎 アレクの浮気話を、当時のマネージャーさんやメイクさんに雑談として話したらすごく笑ってくれるので、この話は面白いのかもしれないと思って。『有吉反省会』に持ち込んだのが最初です。フリースタイルで出演している感じに見えると思うんですけど、事前にきっちり台本を読んで、アレクが何を言うべきか作戦会議して出てます。アレク1人で出る番組も必ず私がついて行ってそうしてる。
――プロデュースされてますね。
川崎 そうです。今は、プロデュース込みの結婚生活だから私と別れるとアレクが困る。
――アレクさんとここまでやってこられたのは、タレントとしての潜在的な魅力に、希さんが気づいていたからかもしれないですね。
川崎 こういう面白い人、ほかにいない感じがして。見たこともない生物みたいに見えていました。
働くとサポートがおろそかになる
――先導しているのが川崎さんというのも、アレクさんに「ヒモ」というキャラクターが似合う理由なのかもしれませんね。アレクさんとしては、世間に対して「ヒモ」で居続けるという点をどう思ってますか?
アレク 途中から「いいヒモ」と「悪いヒモ」がいるって気付いたんですよ。最初は、「ヒモ」という言葉にマイナスのイメージがあったので嫌だったんですけど、だんだんこういうパターンもありかもな、と。もちろん相手に手をあげたり、相手の力を吸い取るような最低なヒモもいますけど、俺はその中でもサポート役に徹して、「いいヒモ」になろうと思って。
のんちゃんや子どもたちに幸せを感じてもらうために、一番いい役割分担をする。うちの場合は、のんちゃんの方がビジネスに向いているから、稼ぐ部分はのんちゃんにやってもらって、俺は仕事のサポートとか家事をやって、のんちゃんの才能をさらに開花させる。俺のやってることは、「ヒモ」なんだけど「上げチン」みたいな感じじゃないですか。
――アレクさんの存在によって、川崎さんの仕事や家族の生活がうまくいっているわけですからね。