アレクの周りが「結婚しなよ」みたいなムードに
川崎 あと、アレクが飼ってる猫のお世話を結構してたりして。多分そういうのだと思う。
アレク ペットは大事だね。
川崎 それで何年か付き合ったら、アレクの周りが「結婚しなよ」みたいなムードにだんだんなっていって。私はAKB48を卒業したてで、その延長線上のアイドルっぽい仕事をしていたからまだ難しいと思っていたんですけど、みんながしつこくて。
アレク 多分周りは俺のことを心配してた。手当たり次第にいろんな女の子と付き合っていたのが、のんちゃんと少し長く付き合って落ち着いたように見えて、のんちゃんしっかりしてるしいいじゃん、と。
――もうガラスに突っ込まないでほしいと。
アレク 多分そう。俺、すぐ流されちゃうんですよね。
川崎 会うたびにみんなが「結婚しろ」と言ってきてしつこいなと思ってるうちに、ペルー出身なので、アレクの妹が国際結婚に必要な証明書とかを取ってきて。有効期限が半年くらいしかなくて、じゃあ入籍しなきゃって。それで押し切られた感じ。
――アレクさんは川崎さんと長く付き合い、結婚に至った理由をどのようにお考えですか。
アレク 俺と違ってしっかりしてる。僕は1人で光熱費も払えないくらいだらしないんですよ。
川崎 お金がないわけじゃないのに、めんどくさいことは後回しにして。クレジットカードも一度も自分では払えてなかった。督促状がずっとポストに来続けてました。とにかくヤバいんだよね。
アレク ヤバい。それで、僕も自分と同じような性格の女の子はさすがにヤバいなっていうのは気づいたので。性格が全然似てないのがよかった。
川崎 まったく違うんだよね。私もそこがよかったんです。私は自分が仕事したくて、お互い仕事が忙しいより、横にいっしょにいてくれるような人がよかったりもしました。
アレクの苦手な部分は私が補いつつ、私の苦手な部分はアレクが補ってくれて。意外としっくりきたんですよ。
――川崎さんはサポートしてくれる男性がよかったと。アレクさんもそれを望んでいたんでしょうか?
アレク なんだかんだいって、のんちゃんのいうことを聞くのが一番自分のためだっていうのが分かってるんですよ。ただそれだけの理由。そうだよな。
川崎 まあね。だんだん分かってきたんじゃない?
アレク テレビの出方もそうだし、何かアドバイスを求めると、正解をくれる。毎回ムカつくし悔しいけど、正解を言ってくるからしょうがない。
写真=深野未季/文藝春秋