文春オンライン

2022/09/18

 もう一方が「シングルタスク型」。一点集中タイプで、周囲が見えなくなるほど一つのことに没頭する。行動・価値基準は「好き嫌い」。好きなことは徹底してやるけど、それ以外は後回し。好きに「知識」が入ると、勉強面でも大いに成果を出す。

 石田さんは、夫婦ではマルチとシングルの組み合わせが多いと見立てている。

妻との会話で気をつけること

 この分類に寄せると、富岡家は僕がマルチで妻がシングル。僕は毎晩、おふろ上がりのストレッチをしながら、床に落ちた髪の毛を拾っている。妻は一度、料理をし始めると、話しかけてくる子どもにイラッとしがちだ。また、スーパーでの値引きシールが貼られた商品が大好きな僕に対し、妻はコスパ度外視で、味を求める。

 石田さんはさらに「例外はある」としながらも、男女のある違いに触れた。

「ママさんたちは感情、感覚、雰囲気をすごく大切にします。それに対し、男性は理屈。かつて、ママさんに頼まれて、パパカフェをやったことがありますが、会社の会議のように一人ひとり報告するだけ。ママカフェのように共感の言葉もなく、盛り上がらない。パパカフェは2回で終わりました」

 こうした男女差を考えると、妻との会話で夫は次のようにすべきとなる。

「ママカフェで私は、『そうだよね』『そうなるよね』とママさんの話を聞きます。実際にそう思ってもいる。ところが、身内の妻に対しては共感の言葉が出ないことがある。理屈で返して、失敗する。だから共感から会話に入り、後ほど理屈を受け入れてもらえるように順番には気をつけます」

伸び伸びママと、努力の昭和型夫のぶつかり合い

 この「共感ファースト・理屈セカンド」を、僕はかなりできていない。いや、全くダメだ。「はじめに」で引用した「嫁入新聞」でも、妻は結婚当初から僕に警告を発している。

「文句や小言が多い。私の行動にいちいち理由を聞いてきたりもするし、たまに『めんどうくさい』って思う」

 記者会見で曖昧に答える相手を理詰めで追い込む。論理立てて文章を書く。こんなジャーナリストの仕事を20年超やってきた。妻との会話では、理屈っぽさをよほど改めなければダメだったろうに、全く取り組んでこなかった。

 また、石田さんによれば、石田さんの記事や書籍などで情報収集している妻たちは、子どもを伸び伸び育て、個性や長所を伸ばしたいと考えている。受験に関しては、「そんなにガチガチにやる必要はない」とのスタンスだ。