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「『女装している』と思われるのは抵抗があったけど…」20歳のジェンダーレスアイドルがそれでも“可愛い”を追及するワケ

ジェンダーレスアイドル・ぎんしゃむさんインタビュー #2

2022/09/11
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20歳からは自分の好きなファッションにチャレンジ

――ぎんしゃむさんご自身のお話に戻しますね。2021年12月に20歳の誕生日を迎えました。心境の変化などはありましたか?

ぎんしゃむ 20歳の節目でいろいろと吹っ切れて、これまで挑戦したことのないファッションにもチャレンジできるようになりました。例えば10代の頃は、足が出るようなスカートはなるべく穿かないようにしていたんです。周りから「女装している」って思われるのは、何となく抵抗があって。

 でも今は「周りからどう思われようと関係ない。自分が好きな格好をして何が悪いねん!」って思っています(笑)。自分はいろいろなファッションを楽しみたいので、すごくメンズライクな日もあるし、女の子らしいワンピースやスカートを選ぶ日もある。何を着ても自分は最高に可愛いと思っているし、何より、好きな格好をしている自分が好きなんです。

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今はファッションを楽しんでいるという(写真=ぎんしゃむさん提供)

「国民的アイドル」と呼ばれるくらいの存在になりたい

――チャレンジといえば、最近は舞台にも挑戦されたそうですね。

ぎんしゃむ そうなんです。もともと演技には興味があったんですが、最初にお話をいただいたときは「初演技が舞台なんてハードル高すぎ!」って戸惑いました。でも、せっかくもらったチャンスだし、とりあえず全力でやってみようと思って。「もし失敗したらキャスティングした人のせいにしちゃえ」というくらいの気持ちで頑張りました(笑)。

 初舞台だったので、もちろん大変ではあったんですが、周りから「初めての演技とは思えない」と褒めてもらったのですごく自信につながりました。これからはもっと演技の幅を広げて、自分にしかできないキャラクターを演じられるようになりたいです。

舞台出演時のぎんしゃむさん(写真=ぎんしゃむさん提供)

――最後に、今後の目標や、アイドル活動を通して伝えたいメッセージなどを教えてください。

ぎんしゃむ MMとしては、自分たちの可愛さをもっともっとたくさんの人に知ってもらって、「国民的アイドル」と呼ばれるくらいの存在になりたいです。好きなことを全力でやっている自分たちの姿を通して、元気や希望を与えられたら幸せですね。

 個人としては、見た目は可愛いけど実はかっこいいところもある、魅力的なギャップのある人間になりたいです。自分が目指しているのは、周りの意見に流されず、堂々と好きなことを貫いて生きているかっこいい人なので。

撮影=杉山秀樹/文藝春秋

ぎんしゃむ

2001年12月7日生まれ。大阪府出身。SNS総フォロワー数70万人超の人気インフルエンサー。中学生からメイクを始め、SNSにアップしたメイク姿の自撮り写真が「可愛すぎる男子高校生」と国内外で大きな注目を集めた。YouTuberグループ「ヘンジンマジメ」の活動を経て、2020年にぷうたんとのジェンダーレスアイドルユニット「MM(メイメイ)」としてデビュー。YouTubeでの発信や舞台への挑戦など、マルチな才能を発揮している。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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