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 それがふたを開けてみれば、PS4の発売以降のソニーのゲーム事業は業績全体が概ね右肩上がり。PS4発売前の2012年度の売上高は7000億円でしたが、2021年度は約2兆7000億円に拡大しています。それだけPS4が世界的なヒットを記録し、経営に大きくプラスに作用したのです。

世界的には1億1700万台以上の出荷数と、PS2の同1億5000万台超を超える大ヒットとなったPS4 ©iStock.com

 そう考えると、世界的に見て「シェア1割」の日本市場にどこまで配慮できるか。あえていえば、日本での「成功」に拘泥するよりも、違う形で市場を広げた方がより良いのではと考えることも出来ます。実際、規模の拡大を続けるソニーはゲーム会社の買収にも積極的で、新規ビジネス(スマホやPCへの進出)にもどん欲な姿勢を見せていますし、ゲームハードを軸にした戦略にこだわらず、幅広く市場を捉えようとしているのです。

物事に絶対はないけど…

 もちろん、物事に絶対はありませんから、何かの拍子でPS5やソニーのゲーム部門が失速する可能性はゼロではありませんが、数字を見る限りでは大筋でここ数年は成長軌道を描く可能性の方が高いといわざるを得ません。

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 PS5の売れ行きペースを考えると、少なくとも世界1000万台突破はニンテンドースイッチと同じようなペースなので、2022年度の第二四半期決算(2022年9月末まで)で、2000万台を突破するのはほぼ確実な状況。一部だけ数字を切り取り、ひと言で「失敗ハード」というのは、現時点ではちょっと時期尚早が過ぎるのではないでしょうか。