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「暴走気味な俺を許容してくれる2人は偉かったんです」THE ALFEE高見沢俊彦が語る結成49年の“現在地”

高見沢俊彦さんインタビュー#1

2022/10/05
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 それに、やっぱりお互いがお互いを必要としているんだろうな。あいつができないことを俺ができる。逆もそう。1人ではできなかったことが、3人ならできる。そんなことがたくさんあったと思うんです。

「なんか俺、暴走気味だよね」

――THE ALFEEの動画『ALFEE KITCHEN』で、高見沢さんと坂崎さんが桜井さんにかつ丼を作る回が話題になりました。3人がとても和気あいあいとされていて、見ている側もとても楽しい気持ちになりました。

高見沢:ほんと平和ですよね。自分でも、ああ、バカなことやってるなあって。普段の3人もあんな感じです。

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結成49年のTHE ALFEE

――ちなみに高見沢さんが、玉ねぎを切らずにまるごと鍋に入れて、メンバーが慌てて止めに入る、というくだりもありましたね。

高見沢:だって「玉ねぎを入れる」ってレシピに書いてあったから……!「切る」って書いてあれば切りますよ。でも、映像を見返すと、一瞬迷っていた(笑)。

 やっぱりその映像を見てもわかるけど、2人が偉かったよ。なんか俺、暴走気味だよね。そんな勝手な俺を「あぁ、そうなのね」って、我慢して許容してくれる2人は偉かったんです。だから48年続いたんですよ。

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――48年の中で、スランプに陥った時期はあったのでしょうか?

高見沢:もちろんありますよ。デビューして9年ぐらいはヒット曲も出なかったし、何をやってもダメな時代でした。3人の中では何となく役割があって、僕が曲を作るから制作部。桜井は歌ってるから営業部、坂崎が宣伝部だったんです。営業と宣伝部はうまいんだけど、制作部だけうまくいかなかった。それで、2人から「お前、そろそろヒット曲書けよ」って言われたときはちょっと落ち込みました(笑)。「プロなら、ある程度のヒット曲を出さなきゃダメだよ」という無言のプレッシャーを感じるような……。