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「優勝しましたよ。あの時以来の連覇です」…オリックスファンから天国の仰木彬さんへの手紙

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/10/04
note

今、オリックスファンは堂々と胸を張ってオリックスファンですと言える

 それにしてもオリックスはホンマに強くなりました。

 しぶとく粘り強く、重圧に打ち勝ち、勝負をものにするようになりました。

 僕の尊敬しているフジテレビ時代からのオリックス担当の先輩にこんなことを言われました。「大貴さん、順位表は下から見るもんやないんですね。上から見るもんなんです」

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 我に返りました。

 いつしか下から読み上げて中継中に順位を伝える自分がいたんです。猛省しました。

 支える側、応援する側がマイナス思考になってて、ほんまどないすんねんて……涙。

 今はオリックスファンの皆さんは順位表を上から見ています。堂々と胸を張って、オリックスファンですと言ってくれています。コロナの影響で声を出して応援は出来ないけれど、京セラもほっともっとも物凄い熱量です。仰木さんに見てらいたかったなあとつくづく思います。

 取材していてもオリックスの選手は自分の言葉でチームと選手自身の魅力をしっかりと伝えてくれるようになりました。考えて、考え抜いてプレーをして、チームに貢献するにはどうすべきかをわかっているからこそ出てくる魅力的な言葉が多かったんです。ヒーローインタビューも言葉巧みに面白くなりましたよ。パンチさんの〇〇するまで飲みます! まではいかないですが笑。今、12球団で一番面白いインタビューができるようになったんとちゃうかなあと思います。

 仰木さん、今年は日本一になれますよね。

 95年は日本シリーズで頂点に立つことはできませんでした。でもパリーグ2連覇して挑んだ96年は日本一に立つことが出来ました。あの時と同じようになりますよね。

 吉田正尚選手も山本由伸選手も「チーム力がついてきた。底力がついてきた」と言ってくれるようになりました。頼もしいですよね。去年、辿り着けなかった日本一の座。そこに向けて天国から力を貸して下さい。そして、日本一になった際にはファンの皆さんと、苦しい時を支えてくれたファンの皆さんと乾杯をさせて下さいね。

 仰木さんの血が通った逞しき猛牛軍団が日本一へ蒼き波に乗っていきます。

 長々と失礼致しました。

敬具

田中大貴

◆ ◆ ◆

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